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【浅野純次・読書の楽しみ】第68回2021年11月20日

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◎前川喜平 『権力は腐敗する』(毎日新聞出版、1760円)

前著『面従腹背』に続き安倍政権批判が展開されますが、今回は菅政権批判が加わりました。19世紀イギリスの思想家ジョン・アクトンの至言「権力は腐敗し、絶対権力は絶対的に腐敗する」が冒頭に提示され、関連して良心の自由を脅かす専制主義や権威主義がやり玉に挙がります。

日本のこの10年はまさに専制と権威主義の時代だったと言うべきかもしれません。著者は昨今の権力の腐敗を徹底的に追及します。官邸官僚政治による権力の私物化の実態がこれでもかとばかりに読者に示されますが、今回はとくに著者の専門領域である文部行政および教育のあり方への言及が注目されます。

中でも安倍首相による全国一斉休校の問題点の指摘は説得力があります。生徒たちは休校により、憲法によって保障されている生存権と学習権を脅かされた、と言われれば、これに反論するのは至難でしょう。

何年生であれ、休校の中、孤独なリモート学習を迫られ、仲間とのふれあいや切磋琢磨を妨げられたことの影響は一生ついて回るかもしれません。

一読、権力の責任は極めて大きいことを痛感させられます。自由と民主主義、教育、主権者などについて考えるヒントがたくさん詰まった本です。

◎牧野洋 『官報複合体』(河出文庫、990円) 

アイゼンハワーが言った産軍複合体をもじって元新聞記者の著者が考えた造語が書名です。サブタイトル「権力と一体化するメディアの正体」そのままに日本のメディアの堕落を糾弾しています。

「1984年」で知られるジョージ・オーウェルの言葉がまず紹介されます。「権力が報じてほしくないと思うことを報じるのがジャーナリズム、それ以外はすべてPR」。なんとも痛烈ですが、昨今の日本にはジャーナリズムの影は確かに薄くなっているようです。

著者は米国コロンビア大学ジャーナリズムスクールで学んだ体験を再三、紹介し、日本のマスメディアを叱咤激励していますが、具体的な事例、それも日米比較が多いので大いに参考になります。

記者クラブでの発表やリーク情報に頼り切り本来のスクープからは遠い日本のマスメディアの現状を知ると、こんなメディアのPR(?)にばかり頼っていて大丈夫なのだろうかとつい思ってしまいます。マスメディアについて考える絶好の書としてお薦めします。 

◎藤本幸弘 『音楽は名医』(みらいパブリッシング、1650円)

音楽セラピーという言葉があります。音楽を聴いて病を治す療法のことですが、本書のセラピーの威力も大変なものです(書かれたとおりとすれば)。

著者は医者であり音楽家です。ですから本書で示される音楽と患者の関係はある程度のエビデンスがあると考えてよいでしょう。

で、音楽の効能はというと、こんな具合です。片頭痛には「くるみ割り人形」の花のワルツ、肩こりにはショパンの「舟歌」、腰痛にはドビュッシーの「アラベスク」、ストレスにはサンサーンスの「白鳥」。ただし、繰り返し聴く、曲に浸って全身を委ねる、快適な環境で聴く、などが必要だそうです。

ただ、どの曲が効くかだけを述べた本ではありません。前段では脳の機能やホルモンの働きについての医学的な説明があり、その後に実践編と続きます。美肌にはショパンの名曲が効果的だとか。それよりも脳の老化防止だという人には「魔笛」序曲がいいそうです。

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