人事2024 左バナー 
左カラム_シリーズ_防除学習帖
左カラム_病害虫情報2021
新聞購読申込 230901
左カラム_コラム_正義派の農政論_pc
左カラム_コラム_米マーケット情報_pc
左カラム_コラム_地方の眼力_pc
左カラム_コラム_食料・農業問題 本質と裏側
左カラム_コラム_昔の農村・今の世の中_pc
左カラム_コラム_花づくり_pc
左カラム_コラム_グローバルとローカル_pc
左カラム_コラム_TPPから見える風景_pc
左カラム_コラム_ムラの角から_pc
左カラム:JCA160_86
ヘッダー:FMC221007SP
日本曹達 231012 PC
FMCセンターSP:ベネビア®OD

高校野球をヒントに、職員・現場力を高めよう!【JAまるごと相談室・伊藤喜代次】2023年8月22日

一覧へ

高校野球から学ぶチーム力と個々の能力アップ

A・ライフ・デザイン研究所 代表 伊藤喜代次

20年近く前の話。沖縄・宜野座村にあるJA研修所で、一日の支店長研修、その日は夏の高校野球の沖縄代表の試合が午後から予定されていた。沖縄県民の高校野球への熱い思いは承知している。
昼食時、研修担当の職員が、「先生、昼過ぎに甲子園で沖縄の高校の試合があるので、観戦の休憩をとってもらいたい」との相談。そこで、1時間ほど、受講生はロビーで観戦、試合の成り行きで研修を再開すると伝えると教室は大歓声。講師は不思議な気分になったものだ。残念ながら、今年の沖縄代表はベスト8で敗退した。
この原稿を書きながら、昨夏の優勝校の仙台育英の試合を観ているが、素人目にも、洗練され走攻守投の高いレベルの選手層。今年も、優勝候補の一角だろう。
この仙台育英の選手の育成法について、昨年、須江監督のインタビューや関連記事を切り抜きし、参考にしてきた。それを簡単に言えば、投げる、打つなどの個々の選手としての能力をすべて数値化する。その個々の選手のデータに基づいて、対外試合への選抜メンバーを決めるプロセスとしている。この数値化は、選手のみんなにも理解できるように「見える化」しているのである。
もう一つは、この選手個々のデータをもとにして、選手の個々に考える機会を与え、自分のめざす目標値を定め、同時に、自分の能力を高めるためのプロセス、いわゆる自分自身の練習メニューなどを考えることにまで普遍化している。
すべての選手について、学年・守備位置別などに分けられ、個々の選手の成績が数値化されるが、その内容は、対外試合などでの成績、打率、安打数、防御率、奪三振数のほか、打者のOPS(出塁率+長打率)や投手のストライク率など、まるでアメリカのMLBの数値による「見える化」を行っている。これは、個々の選手にとって分かりやすく、自己目標の確認と練習メニューなどの作成には親切な設計になっている。

支店や事業店舗のチーム力を高めるための「数値化」と目標づくり

JAの支店や事業店舗のような現場組織におけるチーム力の評価、その数値化による課題の明確化、短期的な目標設定などは、管理職の指示やアドバイスだけで、チーム力(支店力)の向上が図れるわけではなく、数値化による「見える化」による目標の共有化は重要である。
この数値化方法は、それぞれの支店や事業店舗の課題のなかで、職場内で共有したい項目、あるいは、優先的な課題などについて、職場の職員全員に現況評価を行ってもらう。これで、職場内の職員の理解と課題認識についての現状が把握できる。
一例をあげる。仮に、「常に顧客対応は、明るく笑顔がいっぱいで」という項目が職場の一つのテーマだったとする。このテーマについて、職場の全職員に1~5点で現状を評価してもらう。評価は職員によって異なるから、全体の平均点が算出される。職場の現状が「見える化」でき、このテーマに、みんなで継続して取り組もう、となる。
さらに、効果ある継続のために、現状を3点としたA職員に、1ポイントアップして4点にするためには、職場全体でどんな取り組みが必要かの提案を書いてもらう。さらに、2点としたB職員にも同じように、1ポイントアップするための取り組みを提案してもらう。
そして、Aさん、Bさんはじめ全職員に、「自分自身は何を向上すれば職場のポイント向上に貢献するか」を提案してもらうのである。
職場全体で取り組むことと、職員それぞれが取り組むこと、さらに、個々の成長のために何に取り組むか、こういった項目を半期で5項目ほど掲げて、職場全体で取り組む。チーム力を高め、連動して、職員個々の行動力や顧客対応能力などを高めることができるようになり、それを重ねて実践していくと、職場は明らかに変化する。
この数値化の方法による職場変革は、このコラムのような限られた紙数で、文字だけで理解してもらうことは難しいかもしれない。研修でも3時間は必要で、各職場リーダーの職員研修で取り組んでもらえれば、支店や事業店舗は、1年で劇的に変わる。ぜひ、チャレンジしてほしい。

大谷翔平選手、高校1年の時の「マンダラチャート」が凄い

ところで、チーム力向上に連動して取り組む個々の職員は、どのような目標を掲げるべきか。これは、大事なポイントだが、少し視点を変えて考えたい。MLBエンゼルスの大谷選手が、高校1年の時に、「卒業時、ドラフト1位指名を8球団から獲得」するために、マンダラチャートを作成している。マンダラチャートとは、目標達成のためのフレームワークだ。
高校1年の大谷少年のチャートは、8つの中項目と64の小項目で構成されている。眺めてみると、驚愕の内容である。中項目は、「体づくり、コントロール、キレ、スピード、変化球、メンタル、人間性、運」である。私は、野球は素人なので、後段の3項目(メンタル、人間性、運)について、それぞれの小項目を見ていくこととしたい。
「メンタル」については、「はっきりとした目標・目的をもつ、一喜一憂しない、頭は冷静に心は熱く、ピンチに強い、雰囲気に流されない、波をつくらない、勝利への執念、仲間を思いやる心」、つぎに、「人間性」では、「感性、愛される人間、計画性、思いやり、感謝、礼儀、信頼される人間、継続力」、そして、「運」については、「あいさつ、ゴミ拾い、部屋そうじ、道具を大切に扱う、審判さんへの態度、プラス思考、応援される人間になる、本を読む」である。
何度、読み返しても素晴らしい内容だ。現在の大谷選手を形成するチャートである。

本コラムに関連して、ご質問、ご確認などがございましたら、お問い合わせフォーム(https://www.jacom.or.jp/contact/)より、『コラム名』を添えてご連絡ください。コラム内又はメールでお答えします。

重要な記事

ナガセサンバイオ右上長方形SP 20230619

最新の記事

DiSC:SP

みどり戦略

Z-GIS 右正方形2 SP 230630

注目のテーマ

注目のテーマ

JA共済連:SP

JA人事

JAバンク:SP

注目のタグ

topへ戻る