厳しさ増す中「協調と共存共栄の時代到来」を確認ー炊飯協会が通常総会2020年6月24日
日本炊飯協会は6月23日、2020年度通常総会を都内のホテルで開いた。19年度事業・決算報告、理事選任などを原案通り可決承認した。
通常総会の様子
総会開催に先立ち山東昭子理事(参議院議長)があいさつし、「新型コロナウイルス感染拡大で事業の目算も狂ったと思う。原点に返り食を守る決意を改めて実感している。今後も協会の役割を果たしてもらいたい」と激励した。
次いで新規入会した正会員の藤本ライスデリカ(株)、(有)宮渕商店、(株)マルキョウ、賛助会員の全国米穀販売事業共済協同組合を紹介し、出席者があいさつした。
物故者黙とうに続き19年度事業・決算報告を行い、役員選任(欠員2人の補充)を原案通り承認した。
最後に坂田文男会長((株)新川屋社長)があいさつ。新型コロナウイルスの影響に言及し、「競争より協調」「共に歩み、共に生きて、共に栄える」ことを今後の指針として示した。
さらに、ウイルスの影響で外食は8~9割、中食は1~2割の需要減がみられた一方、内食は1割程度の需要増があったことを報告した。
こうした中、EUとのEPA協定でパスタが実質無関税となることや、国産米が高値推移していることから、「会員企業の経営は存続の危機を迎え、一層の米離れも懸念される」と危機感を表明。対応策の一つとして、安価で品質も向上しているカルローズ(米カリフォルニア産米)などの活用を促した。
同協会のまとめによると、正会員69社を対象に調査した19年1~12月の全国炊飯総生産量は18万2000t(前年比3.7%減)となり、売上高は582億円(同4.0%減)で推移。精米使用量は8万2000tだった。出荷先比率は、食料品販売店54.2%、自社使用25.2%、飲食店9.2%、学校給食5.7%、旅館など3.4%となっている。
また、今年3~5月の需要推移も調査し(会員企業45社回答)、前年同期比では飲食店がほぼ半減、旅館などは3月が4割減だったものの4・5月は8割超の減、学校給食は9割減となった。一方、食品販売や米飯加工は1割程度の減となっている。全体では2割前後の減少で推移している。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日
-
キウイブラザーズ新CM「ラクに栄養アゲリシャス」篇公開 ゼスプリ2025年4月30日
-
インドの綿農家と子どもたちを支援「PEACE BY PEACE COTTON PROJECT」に協賛 日本生協連2025年4月30日
-
「日本の米育ち 平田牧場 三元豚」料理家とのコラボレシピを発表 生活クラブ2025年4月30日
-
「子実トウモロコシ生産・利活用の手引き(都府県向け)第2版」公開 農研機構2025年4月30日
-
「金芽ロウカット玄米」類似品に注意を呼びかけ 東洋ライス2025年4月30日
-
令和7年春の叙勲 JA山口中央会元会長・金子光夫氏、JAからつ組合長・堤武彦氏らが受章2025年4月29日
-
【農協時論】農政の基本理念と政策へのJA対応 宮永均JAはだの組合長2025年4月28日