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【インタビュー】配合飼料価格の動向注視 酪農は高止まり時に価格転嫁も 農水省・渡邉洋一畜産局長2022年8月25日

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コロナ禍による業務用需要の減退とともに、配合飼料価格が高騰し畜産経営に打撃を与えている。6月に就任した農林水産省の渡邉洋一畜産局長に当面の対策の考え方とともに、今後の畜産がめざすべき方向を聞いた。

農水省・渡邉洋一畜産局長農水省・渡邉洋一畜産局長

予備費で緊急対策

――配合飼料が高騰しており、配合飼料価格安定制度に対して緊急対策を決めました。改めてその内容と今後の対応を聞かせてください。

予備費を使った緊急対策として、異常補てん基金への435億円の積み増しを行うと同時に、第1四半期と第2四半期に限って発動要件を引き下げるという措置を今年度当初に決めました。
第1四半期は補てん金が1t当たり9800円支払われる見込みです。今後の配合飼料価格についてですが、トウモロコシ価格もシカゴの期近が一時は1ブッシェル8ドルを超えたのが、直近では6ドル前後の水準になってきています。為替も7月には1ドル137円ほどでしたが、8月上旬時点では133円ぐらいになっており、今後、こうした動向や配合飼料価格がどうなっていくかを見ながら、どういう対応が必要か検討していくことになると思います。

――価格が高止まりすると補てんが発動しにくいという制度の見直しについては、どう対応されますか。

配合飼料価格安定制度は激変緩和措置です。価格が高止まりすると生産者の実質負担は高くなっていくわけですが、それには畜種ごとの経営安定対策があるわけで、牛や豚であれば、標準的生産費が標準的販売価格を上回れば、その差額の9割を補てんするというマルキンの仕組みがあります。負担が増えた分はこの仕組みに反映されるということになっています。
逆に配合飼料価格安定制度で補てんされれば、マルキンの算定ではその分を標準的生産費から差し引くという調整をします。そこは畜種ごとの対策があるということです。
それから経営への影響にタイムラグが生じたという場合は、たとえば金融対策、今回もセーフティネット資金の実質無利子、無担保・無保証人化を図ったりしています。あるいは貸付限度額を増やすという対応もしており、そうした運用をしっかりやっていきたいと思っています。

生産コストの価格転嫁を

一方、酪農については、牛マルキンや豚マルキンのような生産コストとの差額を一定程度補てんするような事業はありません。これは飲用乳価も加工原料乳価も民間同士での交渉で決まってくるということですから、飼料価格が高止まりしたような場合はコストを価格にしっかり転嫁するということが基本になると考えています。

まさに6月から行ってきた飲用乳価を引き上げる交渉が決着して11月から飲用乳価を1キロ当たり10円引き上げるということになったと認識しています。それによって生産コストが価格に一定程度、転嫁されるということだと認識しています。
加工原料乳についても生産コストの上昇を価格に転嫁するということが基本だというのは当然だと思っています。

――飲用乳価の引き上げが製品価格の値上げにつながると消費が減退するのではないかとの懸念もあります。

指定団体と乳業メーカーとの交渉でも、その懸念が出て、消費が減った場合はまた乳製品の在庫が増えて、積みあがった乳製品をどう扱うかが議論になったと承知しています。
そこはどうするかは関係者で引き続き、検討するということになっていると理解しています。生産者サイドと乳業サイドでお金を出し合って、とくに脱脂粉乳についての在庫対策を業界としても行っていますし、国もそこに一定の補助金で支援して、たとえば飼料用に利用するという対策を現在もしていますので、今後、状況を見ながらどういう対策が必要なのかということについては議論していきたいと考えています。

――肉用子牛価格が6月、7月と急落しており、繁殖農家経営への影響が懸念されます。

確かに5月第1週の75万円が第4週は61万円という平均値になりましたし、市場によっては50万円台のところもあると理解をしています。直近の8月初めは平均で66万円となっており、6月に打ち出した緊急対策については、幸いその発動には至っていません。今後も子牛価格の動向と、配合飼料価格、粗飼料の価格の動向も見ながら、繁殖農家のみなさんがしっかり経営できるようにするためにどういう対応が必要かを考えていきたいと思っています。

粗飼料は自給を支援

――輸入乾牧草の価格が高騰しており、酪農の現場からは緊急的な支援を求める声が上がっています。

粗飼料については76%の自給率を100%にするという目標を定めて支援措置をしているなかで輸入乾牧草を支援するというのは、やはり政策全体の方向性と異なりますから、正直、やるべきではない政策ではないかと認識しています。

――コロナ対策として実施されてきた食肉の保管事業は、今後はどうなるのでしょうか。

この和牛肉保管事業は、消費減退で和牛肉の冷凍在庫が過剰に積み上がり、生産者が肥育牛を出荷できなくなるというおそれがあったことをふまえ、そうした異常事態に対して2020(令和2)年4月に3年間で500億円の緊急的な措置を講じました。ただ、和牛の枝肉価格も当初の急落から回復してきているわけですから、異常な危機的な状況は脱したと考えられるわけですから、予定どおり今年度で事業は終了することとなります。
今後はこうした経緯を踏まえ、同時に肉用牛については肉用子牛対策や牛のマルキン対策もありますし、新型コロナ対策の政府全体の方針も考えながら検討していく必要があると考えています。

持続可能な畜産が課題

――さて「持続可能な畜産物生産の在り方」の中間とりまとめをまとめて1年になります。改めて今後の畜産のあるべき方向について聞かせてください。

畜産は、牧草など人が食べられないものを食料に変える農業であり、畜産から生じる堆肥は食料や飼料を生産するための肥料になるというかたちで循環を形成することができます。また、耕種農業が難しい山間地域では草地を活用した放牧などで畜産ができるため、非常に大事な役割を担っていると考えています。
こうした循環型の農業のあり方のなかでは畜産の役割は、持続可能な食料システムという観点からは大変重要だと思っています。
そのため家畜の改良や飼料の開発、あるいは飼養管理の改善といったことを通じて畜産による環境負荷の低減、堆肥と飼料の生産といった資源循環、それから輸入飼料への過度な依存からの脱却などが大事だと思っています。
家畜改良やICTの活用、温室効果ガス排出抑制に資する飼料の給与、それから飼料生産での温室効果ガスの排出の削減、家畜排泄物も温室効果ガスの排出量が少ないかたちでの管理、自給飼料生産の拡大などを支援をしています。こうしたことに引き続き取り組んでいきたいと考えています。

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