「耕×畜なび」で全国堆肥センターを可視化 耕畜連携した資源循環の取り組みを加速 JA全農2023年11月2日
JA全農は、全国の堆肥センターが可視化できるウェブサイト「耕×畜なび」を開発し、今年3月24日から公開している。JAが運営する堆肥センターの他、地方公共団体が設置した堆肥センターなど、現在は約100ヵ所を掲載しているが、月一回ペースで順次更新しており、今後は掲載数をさらに増やしていく。

同サイトでは、耕種・畜産に関わる事業者等がそれぞれの求める堆肥について、原料の畜種や生産量、堆肥の形状等から堆肥センターを検索できる機能が付いている。このため耕種農家(肥料の需要者)と畜産農家(堆肥の供給者)が連携した資源循環である「耕畜連携」の取り組みを加速させるツールとして活用が可能だ。
畜産事業から排出される家畜排せつ物の多くは、堆肥化されて農地の土壌改良材や肥料として活用されており、堆肥生産は農家の堆肥舎の他、全国のJAに設置された堆肥センターがその機能を担っている。
一方、農水省では概ね5年に一度の「堆肥センター実態調査」を行っており、直近の平成31年実施結果によれば、「複数の畜産農家の排せつ物を集合的に処理する堆肥センターは全国で約400ヵ所存在し、地域の実情に合った運営方法により、地域の畜産環境対策や堆肥の利用促進に一定の貢献をしている」(畜産振興課)という。

調査対象は、自ら家畜を飼養せずにもっぱら外部から家畜排せつ物を導入し処理している共同の家畜排せつ物処理施設であり、畜産農家が縦型コンポストを導入した場合は調査対象に含まない。つまり悉皆調査ではないため、日本にどれぐらいの家畜排せつ物由来の資源が賦存しているかを可視化することは極めて重要となる。
ちなみに畜産振興課では、畜産統計や実態調査から家畜排せつ物の年間発生量は約8000万t、うち農業利用は約6500万t(81.3%)と推計している。
こうした中で「耕×畜なび」では、畜産農家が保有する堆肥舎のデータ蓄積を進め、マッチング機会の創出を図っていく。また、畜産農家からニーズの高い稲わらや温室効果ガス削減量の情報を掲載するなど、新たな機能充実をはかり、堆肥の利活用を中長期的に推進していく仕組みを構築していく考えだ。
現在、同サイトのWEBアンケートには、サイトへ掲載する項目のほかにも堆肥センター運営の現状を知るための質問事項を盛り込んで調査を行っているが、「今後は堆肥センターだけでなく、堆肥を生産・販売する畜産農家にも調査対象を広げることで堆肥の生産・流通をより可視化していく」(JA全農畜産総合対策部)という。
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