JA横浜で現地研究(下) 都市農業・農協のあり方探る 農業協同組合研究会2016年9月27日
◆支店活動参加を促し 正組メリット明確に
JA横浜の「自己改革」では波多野優常務が報告。特に組合員組織活動について話した。同JAは正組合員1万2326人で准組合員5万2963人。組織活動は各地区にある集落組織が基礎で、現在50支店のうち30支店に支部があり、支部総数は340、人員1万4140人。准組合員は2000人ほどが一緒に活動しているという。
支部は支店運営委員会の主要構成組織で、女性部・青年部、作目別・目的別部会とともに組合員の意見や要望を経営に反映させる。支店運営委員会は主要なJAのイベントを企画・運営する。支店運営委員会は組合員の意見反映のための組織でもあり、支部座談会などを通じてJAの事業計画策定でも重要な役割を果たす。
そのため「支部組織活性化等対策事業」で、支部に所属する組合員の後継者とその家族を対象としたイベントなどを実施し、正組合員であることのメリットを明確にするとともに、JA横浜を身近に感じる機会になっている。特に組合員後継者との絆をさらに強めるため、「支部組織組合員後継者一斉訪問運動」も展開。9300を対象に、支店の管理者が訪問し、JAへの要望や意見を聞いた。
このほか、准組合員に対しては平成24年に全員を対象にアンケートを実施し、JAについての考えを聞いた。その中で「援農ボランティアに関心がある」との回答が、20歳から79歳までの人が600人あった地区があり、農業への関心の高さが伺われ、これを全地区に拡大した。「点から線へ、線から面へ、パートナーとして、また地域農業の応援団として関係強化をはかっていく必要がある」と波多野常務は強調する。
JA横浜は、こうした活発な農業振興・組織活動に独自の積立金を設けており、これが農牛親交や組織活動のバックボーンになっている。地域貢献活動基金、アグリサポート事業運営基金のそれぞれ10億円、組合員学習活動基金3億5000万円、横浜農業強化対策2億円、組合員支部組織活性化対策2億円など、合計40億5000万円の積立金がある。
◆准組の利用制限危惧 JAからも対抗策を
ディスカッションでは准組合員問題が焦点になった。「先行き不透明な中であらゆるリスクを想定して対策を立てるとともにJAグループからも対抗策をうちだすべきだ」、「正組合員にメリットの大きい出資配当重視を見直すとともに、利用高配当も貯金だけでなく経済事業など他の分野の利用も考慮すべきではないか」、「正組合員資格の見直しも含め、非農家の正組合員化も検討すべきだ」、「JAにとって准組合員が必要だと言うことを、正組合員に十分説明してこなかった。今回がよい機会だ」などの意見があった。
(写真)都市農業のあり方、准組合員問題で意見交換する農業協同組合研究会
・JA横浜で現地研究(上) (下)
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