飛騨高山高校が連覇 和牛甲子園2019年1月21日
JA全農が主催する第2回和牛甲子園は1月17、18日に東京都内で開かれ、昨年に続き岐阜県立飛騨高山高校が総合優勝した。

和牛甲子園は、将来の担い手への支援、将来の担い手のネットワーク創出を目的に、全国の高校で和牛を肥育している「高校牛児」たちが和牛の肉質と日頃の活動を競う合う大会。昨年の15校を上回る11県23校が参加し28頭が出品された。
総合優勝は昨年に続き岐阜県立飛騨高山高校。4人のメンバーは「先輩たちが昨年優勝したのでプレッシャーがあったが、自分たちの努力が実ってうれしさでいっぱい」(石井里佳さん)、「飛騨牛らしい雌牛が肥育できた」(神田純さん)、「不安もあったが優勝できて喜びを味わうことができた。これからも飛騨牛をつくっていきたい」(山田恵大さん)などと喜びを語った。また、体験発表をした宮前七海さんは「うまく発表できるか心配だったが、本番になると楽しさが出てきた」と話した。
同校メンバーはJGAP取得に取り組んだほか、飼料を変えることによる牛の変化などを観察してきた。山田さんは農業大学校に進学した後、実家での飛騨牛肥育を継ぐという。また、石井さんは酪農学園大に進学し卒業後は教師になって「飛騨牛づくりの担い手を育てたい」と話す。
審査講評で審査委員長の多田耕太郎教授は「昨年よりレベルが向上した。みなさんのエネルギーが日本の畜産を支える。おいしいものを食べれば人は笑顔になる。世界に幸せを届ける産業だ」と畜産の担い手として激励した。
JA全農の桑田義文常務は「創意工夫ある活動に驚き、高い肉質に驚愕した。TPPや日欧EPA発効で牛飼いは楽とはいえないが若いみなさんの熱意で道は拓けると確信した」と話しJAグループとして来年からも和牛甲子園を開催し、高校牛児の思いを支えていくと強調した。
その他の受賞は以下の通り。
(枝肉評価部門)
【最優秀賞】鹿児島県立曽於高等学校
【優秀賞】栃木県立那須拓陽高等学校、岐阜県立飛騨高山高等学校
【優良賞】鹿児島県立鹿屋農業高等学校、鹿児島県立市来農業高等学校
(取り組み評価部門)
【最優秀賞】鹿児島県立市来農芸高等学校
【優秀賞】岐阜県立飛騨高山高等学校、岩手県立水沢農業高等学校
【優良賞】岐阜県立加茂農林高等学校、鹿児島県立鹿屋農業高等学校、長崎県立諫早農業高等学校
(写真)総合優勝した飛騨高山高校のみなさん。左から神田純さん、山田恵大さん、宮前七海さん、石井里佳さん。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(171)食料・農業・農村基本計画(13)輸出国から我が国への輸送の状況2025年12月6日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(88)ジチオカーバメート(求電子剤)【防除学習帖】第327回2025年12月6日 -
農薬の正しい使い方(61)変温動物の防除法と上手な農薬の使い方【今さら聞けない営農情報】第327回2025年12月6日 -
スーパーの米価 前週から23円上昇し5kg4335円 過去最高値を更新2025年12月5日 -
支え合い「協同の道」拓く JA愛知東組合長 海野文貴氏(2) 【未来視座 JAトップインタビュー】2025年12月5日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】『タコ市理論』は経済政策使命の決定的違反行為だ 積極財政で弱者犠牲に2025年12月5日 -
食を日本の稼ぎの柱に 農水省が戦略本部を設置2025年12月5日 -
JAの販売品販売高7.7%増加 2024年度総合JA決算概況2025年12月5日 -
ポテトチップからも残留農薬 輸入米に続き検出 国会で追及2025年12月5日 -
生産者補給金 再生産と将来投資が可能な単価水準を JAグループ畜酪要請2025年12月5日 -
第3回「食料・農林水産分野におけるGX加速化研究会」開催 農水省2025年12月5日 -
新感覚&新食感スイーツ「長崎カステリーヌ」農水省「FOODSHIFTセレクション」でW入賞2025年12月5日 -
(464)「ローカル」・「ローカリティ」・「テロワール」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月5日 -
【スマート農業の風】(20)スマート農業を活用したJAのデジタル管理2025年12月5日 -
「もっともっとノウフク2025」応援フェア 農福連携食材を日替わりで提供 JA共済連2025年12月5日 -
若手職員が"将来のあるべき姿"を検討、経営層と意見交換 JA共済連2025年12月5日 -
IT資産の処分業務支援サービス「CIRCULIT」開始 JA三井リースアセット2025年12月5日 -
「KSAS Marketplace」に人材インフラ企業「YUIME」の特定技能人材派遣サービスのコンテンツを掲載 クボタ2025年12月5日 -
剪定界の第一人者マルコ・シモニット氏が来日「第5回JVAシンポジウム特別講演」開催2025年12月5日 -
野菜との出会いや季節の移ろいを楽しむ「食生活に寄り添うアプリ」リリース 坂ノ途中2025年12月5日


































