青パパイヤを新たな特産品に産地化へ JA南彩2020年2月20日
埼玉県のJA南彩では「青パパイヤ」を新たな農産物として地域特産農産物の創出する取り組みを行っている。
たわわに実る青パパイヤ
この取り組みは、同JAの役員が自ら青パパイヤを試験栽培してみて、完熟は無理だが青パパイヤならやれることが分かったことがきっかけとなる。平成29(2017)年産から開始した生産は令和2(20)年産で4年となる。
同JAの管内はナシの産地だが、高齢化でナシの生産を断念し遊休地となった農地が存在する。ナシは年間を通して作業があるが、青パパイヤはそれほど手を掛けずに栽培ができる。また、農薬はほぼ無農薬で栽培できる。
また、青パパイヤには、パパイヤ独特の酵素をはじめ、18種のアミノ酸やビタミンC、食物繊維やβ-カロテンなどの栄養が豊富で、ポリフェノールは赤ワインの7.5倍などから"メディカルフルーツ"とも呼ばれ、消費者の健康志向に合致していると考えた。
同JA営農部営農支援課の藤村直史さんによると、今では国内に青パパイヤの産地はいくつか出てきているが当時はあまりなかったという。1年目は、沖縄から1鉢1300円ぐらいの苗木を供給していたが、現在は、JAが種を買って青年部員の契約農家に苗木の生産を委託している。また、リスクを避けるため埼玉県の種苗センターにも苗木を生産してもらっている。その苗木をJAが購入し、生産者に概算価格1鉢650円で供給している。
栽培にあたっては、同JAの営農相談員(TAC)が栽培の詳しい情報を提供しており、生産者は安心して栽培を始めることができる。
「南彩パパイヤ」ブランドのシール
同JAは、2017年9月に青パパイヤを新たな特産品とすることを目指して栽培に取り組むため「JA南彩青パパイヤ研究会」を設立した。19年度の生産者数は97人で、1466本を栽培した。
同研究会には青年部の部員も多いが、ナシ栽培をリタイアした人も多く、平均年齢はそれほど若くはないのだという。
生産者は年々栽培して、うまくいくと栽培本数を増やしてきた。もちろん販売数量を急に増やせないが、2020年度は、100人の生産者で1500本の栽培をする予定だという。
また、JA南彩のWebサイトには、同JAの"青パパイヤ料理コンテスト"で上位入賞した「青パパイヤの肉巻きフライ」「麻婆青パパイヤ」「青パパイヤと豚バラ肉の煮物」「青パパイヤのささっとマヨサラダ」のレシピが掲載されている。
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