JAの活動:ヒント&ピント ~JAの広報誌から~
「思い」を伝える人物紹介2017年8月10日
「人」の紹介は難しい。その人の「思い」をどう引き出すか、その思いを読者にどう伝えるかという2つの過程がある。よき聞き手であり、書き手であることが取材者(編集者)に求められる。そしてもうひとつは写真であり、読者に「さもあろう」と思わせる表情、背景(状況)に工夫が必要だ。この3点に留意したい。メンバーシップの組織であるJAの広報誌にとって、組合員の登場は、特別の意味を持つ。
◆組み写真で表現
【JAさがみ「さがみ」】
「さがみ」の「想い―未来へ―」は組み写真で、JAの広報誌で、人の紹介記事ではあまり見られないスタイルだ。写真で人物を表現しようとしている編集者の意図が伺える。上から竹林の中の本人で、写真説明はタケノコ掘りとあるが、表情はうまく撮れているものの肝心のタケノコがカットされているようで、一部しか見えないのは残念。2番目が栽培している洋ラン。そして奥さんとのツーショット、学生時代の写真と続く。
花、動物(メダカ)、孫を大切にするということなどを「育む」と、ひと言の見出しで収めている。抽象的だがシンプルでよい。文章は、経歴を説明するなかで、「定年になってホッとしたよ」など、本人の気持ちの部分だけを、会話としてうまくはめ込んでおり、スムーズに読める。
◆農作業の合間を
【JA越後中央「越のかがやき」】
作業している時の写真は、その人の目線が手元に行くので撮りにくい。特に下向きになりがちで、無理に顔を上げてもらうと、表情が不自然になる。その点で、「越のかがやき」の「百笑万菜」はよく撮れている。
作業の合間に一息ついている感じで、笑顔のなかにそれがよく現れている。エダマメを手に持っているのも臨場感があり、また直接レンズを見ず、視線が心持ちずれているところもよい。隣で誰かと話してもらって、チャンスを狙うのがコツだ。
◆自然のままで
【JAながさき県央「みのりん」】
夫婦のツーショットは、どうしても表情が硬くなりがちだが、「みのりん」の「農幸人生」の写真は、夫婦の雰囲気を実によく捉えている。背景の風景は諫早干拓の水田だが、この人は入植2代目で水稲6ha、麦4.5haに大豆3.3ha、肥育牛40頭の専業農家。シチュエーションとしても文句ない。
さらに奥さんの、ちょっと茶目っ気のVサインがほほえましい。タイトルの「自然に生きる」は本人の自筆。ほかの田植え、牛の給餌の写真の配置・大きさもよく、写真説明もていねいだが、その下の写真説明のため番号を付けた小さな写真は必要ないのではないか。
(関連記事)
・たまには定番外鍋料理も JAさがみ(13.12.10)
・埋もれがちな女性農業者を特集 JAさがみ(13.08.06)
・【JA人事】JA越後中央(新潟県)(4月23日)(17.05.08)
・【JA人事】JAながさき県央(長崎県)新組合長に辻田勇次氏(16.07.13)
・伝統のレンコンが復活 JAながさき県央(12.02.22)
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】てんさいの褐斑病が早発 早めの防除開始を 北海道2025年7月2日
-
日本の農業、食料、いのちを守る 「辛抱強い津軽農民」立つ 青森県弘前市2025年7月2日
-
「食と農をつなぐアワード」募集開始 優良な取組を表彰 農水省2025年7月2日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」JAおきなわ食菜館「とよさき菜々色畑」へおつかい JAタウン2025年7月2日
-
三菱マヒンドラ農機 ペースト施肥、紙マルチ田植機、耕うん作業機の販売強化2025年7月2日
-
外来DNAをもたないゲノム編集植物 作出を大幅に効率化 農研機構2025年7月2日
-
「2025年度農業生物資源ジーンバンク事業シンポジウム」開催 農研機構2025年7月2日
-
創立100周年記念プレゼントキャンペーン第3弾を実施 井関農機2025年7月2日
-
住友化学園芸が「KINCHO園芸」に社名変更 大日本除虫菊グループへ親会社変更2025年7月2日
-
フランス産牛由来製品等 輸入を一時停止 農水省2025年7月2日
-
【人事異動】ヤンマーホールディングス(7月1日付)2025年7月2日
-
長野県、JA全農長野と連携 信州産食材使用の6商品発売 ファミリーマート2025年7月2日
-
地域共創型取り組み「協生農法プロジェクト」始動 岡山大学2025年7月2日
-
埼玉県産農産物を活用「Made in SAITAMA 優良加工食品大賞2026」募集2025年7月2日
-
黒胡椒×ごま油でおつまみにぴったり「堅ぶつ 黒胡椒」新発売 亀田製菓2025年7月2日
-
近江米新品種オーガニック米「きらみずき」パレスホテル東京で提供 滋賀県2025年7月2日
-
外食市場調査5月度 2019年比96.9% コロナ禍以降で最も回復2025年7月2日
-
王林がナビゲート 新CM「青森りんご植栽150周年」篇を公開 青森県りんご対策協議会2025年7月2日
-
飲むトマトサラダ 素材を活かした「カゴメ野菜ジュース トマトサラダ」新発売2025年7月2日
-
愛知県豊田市と「市内産業における柔軟な雇用環境の実現にむけた協定」締結 タイミー2025年7月2日