JAの活動:JAトップアンケート 今、農業協同組合がめさずこと
【JAトップアンケート】JA中野市 阿藤博文・代表理事組合長 「生産振興こそ役割」2015年10月23日
JAグループは10月15日の第27回JA全国大会で「創造的自己改革への挑戦」のスローガンのもと、「農業者の所得増大」と「農業生産の拡大」「地域の活性化」に全力を尽くすことを決議した。これらの課題を全国各地で地域特性に合わせて実践していくには、各JAトップ層のリーダーシップ発揮が期待される。そこで本紙では「今、農業協同組合がめざすこと」をテーマにJAトップ層の考え、思いを広く発信しJA運動と事業の発展に資すればと考えアンケートを実施した。
今回は、JA中野市の阿藤博文代表理事組合長のご意見を掲載する。
JA中野市
阿藤博文・代表理事組合長
回答日:2015.9.17
【問1】 あなたの農協では、農業・地域に対し、どんな役割を果たそうと考えておられますか。今後もっとも重要な役割だとお考えの内容をお書きください。
いま正にJAに求められているのは、"農業所得の向上と地域の活性化"である。
【問2】 問1の役割を果たすうえで、今、農業・地域での最大の課題は何ですか。
農業生産基盤の脆弱化をもたらす要素である、新規就農者を含む担い手の不足による基幹的農業従事者の高齢化と農業労働力の不足、それに相応する不耕作農地や遊休荒廃農地の増加。
【問3】 問2の課題を解決するため、もっとも力を入れようと考えておられることは何ですか。
何と言ってもJAの役割は生産振興にある。JA中野市の生産販売事業のキーワードである"美味いものを・上手く作って・巧く売る"を展開するなかで農業所得の向上を図り、魅力ある農業を創造し若い担い手を増やし、地域の活性化につなげていきたい。平行して、JAがこれまで培ってきた組織の体質、文化、風土などから脱却するために組織リーダーの質を高め、組織人の意識変革をすすめていきたい。「組織は人なり」であり、このことなくして農業またJAの明日はない。
【問4】 問3に関連して、第27回JA全国大会議案では「9つの重点実施分野」を掲げています。このうち課題を解決し、貴JAがめざす姿を実現するために、もっとも重要と考えておられる事項を3つあげてください。また、その分野において、どんな取り組みを考えておられるのか、具体的内容をお書きください。a=担い手経営体における個別対応
(具体的取組内容)
すでに進めているが、更に多様化する担い手へ品目・規模・技能ごとにセグメンテーションし、個々のニーズに対応できるよう職員の知識や技術を高める研修・研究を積んだうえで、情報提供、生産技術指導、経営分析と経営改善指導などサービス、サポートの充実強化を図る。
b=マーケットインに基づく生産・販売事業方式への転換
(具体的取組内容)
マーケットリサーチ、需要動向調査、重要取引先打合せにより、ニーズにあった品目・品種・作型へ誘導するとともに、時期別に必要数量を生産する体制づくりをさらに強化したい。また、目的別、販売先別、実需先別にグループ(ロット)化をすすめ複数共計方式による別清算とし、農家手取りの更なる向上を目指す。なお、産地自らが「物語性と独自性を兼ね備えた商品」づくりも重要と考え、プロダクトアウトについても現状以上に取り組んでいきたい。
e=新たな担い手の育成や担い手のレベルアップ対策
(具体的取組内容)
就農前の先進的経営農家での研修受入の組織化と、独立就農後のJA技術員を含めたフォローアップ体制を整える。
【問5】 第27回JA全国大会を機に、JAトップとして内外に発信したいお考えをお書きください。
農家が農業で生計を立てられる(農業で食べていける)、せめて再生産ができる経営環境づくりを進めるための構造改革運動を我々JAや系統組織、農業関係団体が一丸となって取り組んでいきたい。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(146)-改正食料・農業・農村基本法(32)-2025年6月14日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(63)【防除学習帖】第302回2025年6月14日
-
農薬の正しい使い方(36)【今さら聞けない営農情報】第302回2025年6月14日
-
群馬県の嬬恋村との国際交流(姉妹)都市ポンペイ市【イタリア通信】2025年6月14日
-
【特殊報】水稲に特定外来生物のナガエツルノゲイトウ 尾張地域のほ場で確認 愛知県2025年6月13日
-
【注意報】りんごに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 岩手県2025年6月13日
-
SBS輸入 3万t 6月27日に前倒し入札2025年6月13日
-
米の転売 備蓄米以外もすべて規制 小泉農相 23日から2025年6月13日
-
46都道府県で販売 随意契約の備蓄米2025年6月13日
-
価格釣り上げや売り惜しみ、一切ない 木徳神糧が声明 小泉農相「利益500%」発言や米流通めぐる議論受け2025年6月13日
-
担い手への農地集積 61.5% 1.1ポイント増2025年6月13日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】生産者米価2万円との差額補填制度を急ぐべき2025年6月13日
-
井関農機 国内草刈り機市場を本格拡大、電動化も推進 農機は「密播」仕様追加の乗用田植え機「RPQ5」投入2025年6月13日
-
【JA人事】JA高岡(富山県)松田博成組合長を新任(5月24日)2025年6月13日
-
【JA人事】JAけねべつ(北海道)北村篤組合長を再任(6月1日)2025年6月13日
-
(439)国家と個人の『食』の決定権【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年6月13日
-
「麦とろの日」でプレゼント 東京のららぽーと豊洲でイベントも実施 JA全農あおもり2025年6月13日
-
大学でサツイマイモ 創生大学と畑プロジェクト始動 JA全農福島2025年6月13日
-
JA農機の成約でプレゼントキャペーン JA全農長野2025年6月13日
-
第1回JA生活指導員研修会を開催 JA熊本中央会2025年6月13日