JAの活動:持続可能な社会を目指して 希望は農協運動にある
【特集:希望は農協運動にある】協同の原点見据え地域支える先導役に JAの展望を語る(3) 中家徹 JA全中会長 村上光雄 JA三次元組合長2020年10月20日
助け合いは人の本性
家族農業は不可欠
村上光雄 JA三次(広島県)元組合長中家 食料・農業・農村基本計画の改定を進めているときに強く主張したのは、まさにその点です。今までの基本計画は農業経営の大規模化・成長産業化など産業政策一辺倒で、農村のコミュニティやそれを構成する家族農業をどうするのかという地域政策の視点が希薄でした。大規模専業化も大事ですが、定年帰農や兼業農家、半農半Xの人など、多様な人びとで構成されているのが日本の農村の特徴で、大規模農家だけで農村での暮らしを営むことはできません。
それと、なんと言っても農業についての国民理解の醸成が必要ですね。つくづく感じるのは、農業・農協の役割がしっかり評価されていないということです。JAグループは、農業について一人でも多く理解し、応援してくれる国民を増やさなければならない。その取り組みが、農業を支えているJAへの評価にもつながります。
農産物は工業製品と異なり、不足したからといってすぐに生産することができない。5年、10年のスパンで考えなければなりません。かつて野菜は供給量が多くて価格が下がりましたが、最近は逆になっている。必要量が生産できなくなってきているのです。自然災害が起こると、たちまち価格が高騰する。国民が必要とし消費するものは、国内で産出するという"国消国産"を、いろんな機会に国民に強く訴えていきたいと考えています。
大金 「継続は力なり」ですね。
村上 自然災害などでは、単作大型経営ほど被害が大きくなる。持続可能な社会を目指す上で、家族農業は無視できません。家族農業の評価が「食料・農業・農村基本計画」に入ったことは評価できる。これを機に農業の大切さを、国と同時に私たちも説得力を持って主張していく必要があります。
国連「家族農業の10年」にも絡み、新型コロナ禍が拡大する中で、協同組合を評価する動きが世界的な潮流になっています。いまこそ、第3セクター的な協同組合が時代の激変緩和に対処する経済・社会的な役割を発揮すべきです。このことを国民に広くアピールしたいですね。
食料の輸出規制など、総じて「自国第一主義」の傾向が鮮明になっている。お金があればいつでも食料が手に入るという楽観主義は禁物で、輸出がストップする場合だってあり得るということを、新型コロナ禍で学びたい。
国民はどう見るか
中家 農協運動は、これまで山あり谷ありでしたが、その都度、グループが一致団結して乗り越えてきました。重要なことは、こうした私たちの運動が、広く国民の目から見てどうかということです。これまでの運動は、国民から、農家のエゴ、自分たちの利益だけを求める行動だと見られていなかったか。食や地域を支える関係者や、農業を応援してくれる消費者の皆さんとともに歩んでいく農協運動でなければならないと思っています。
村上 JAは、世界に誇る素晴らしい力を持っている。職員や組合員は、これに確信と誇りを持ってほしい。地域を守り、食と農を守っているのは農業であり、私たち農業者ですからね。中家会長にはこれからの3年間を、半世紀にわたる農協運動の集大成と考えていただき、頑張っていただきたいと思います。
大金 お二人の話を聞き、目の前に難題が山積しているけれど、「農業協同組合は懐が深い」ということ、「希望は農協運動にある!」ということを改めて感じました。ピンチはまさにチャンスですよね。大変ありがとうございました。
【司会・進行を終えて】
わずか一時間の対談であったが、西南暖地で活躍してきた中家さんと中山間地で奮闘してきた村上さんの率直な語らいに、信頼の太い絆が感じられた。半世紀を超える農協運動の蓄積からほとばしる揺るぎない確信こそが、困難な時代の「突破力」である。その「突破力」を共有し、協同組合の新しい地平を切り開きたい。(大金)
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