生産者に自信と誇り-地理的表示でイベント開催2017年1月13日
農林水産省の「地理的表示(GI)保護制度」に登録された地域産品の販売や展示をする「日本が誇る地域の食ブランドが大集合! 地理的表示フェスティバル」が1月13日、14日の2日間、東京・千代田区丸の内のKITTE イベントスペース(1F)で開催される。
13日午前にオープニングセレモニーが行われた。
地理的表示(GI)保護制度とは、農林水産物や食品のうち、日本の各地で育まれた伝統を持ち、その高い品質などの特性が生産地と結びついているとして国に登録する制度。登録された産品は地域の共有財産として保護され、価値を証明する「GIマーク」を付けて販売することができる。
現在は北海道の「夕張メロン」、兵庫県の「神戸ビーフ」など24品が登録されている(2016年12月現在)。日本の地域が誇るブランド産品を誰でも分かりやすく安心して選ぶことができる。このイベントはこの制度の意義や現在の登録産品、消費者にとってのメリットなどを広く知ってもらうおうと開催した。
オープニングセレモニーで矢倉克夫農林水産大臣政務官は地理的表示制度は国内で登録されると海外でも保護されることになっていることを紹介し、「世界に向けてのジャパンブランドの振興にもつながる」と意義を強調した。
GI登録の第一号取得は青森県の「あおもりカシス」。あおもりカシスの会の石岡大亮会長はGIを取得したことで業者から問い合わせが増えて取引も広がったこと、生産者が自信と希望を持ち「やる気になって生産量も伸びた」ことなどを話した。また、子どもたちがカシスに興味を持ち、総合学習の時間でも取り上げる学校も増えたという。
石岡会長は「子どもたちに興味を持ってもらったことが大きい。将来、カシスの生産者になる子もいるかもしれない。次の世代につなげるのがGI登録の大きな成果だと感じている」などと話した。
ゲストとしてタレントの鈴木奈々さんが登場。鈴木さんは茨城県在住。同県ではJA稲敷が「江戸崎かぼちゃ」でGI登録している。
「母が江戸崎かぼちゃの煮物をつくってくれます。贈答品としても喜ばれますね」と語った。仕事で地方に出向くときは旬のものを食べるようにしているが、これからはGI登録の産品や、まだまだある隠れた地域の産物にも注目していきたいなどと話した。また、夫に弁当をつくることもあり、野菜をたくさん取り入れる料理づくりに力を入れたいという。
フェスティバルでは日本料理「喰い切り ひら山」の平山恵介店主が開発したGI登録品を使ったスペシャルランチボックスも100食限定で販売される。14日(土)のスペシャルランチボックスは「GI食材をふんだんにつかった本格和食弁当」が販売される。開催時間は11:00~15:00。
(写真)左から「あおもりカシスの会」の石岡大亮会長、タレントの鈴木奈々さん、「喰いきり ひら山」の平山恵介店主。試食前に「スペシャルランチボックス」を披露する鈴木奈々さん
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