香川・高松の「仏生山の森」全国花のまちづくりコンクールで農水大臣賞2020年10月27日
香川県を中心に飲食店を展開する(株)平井料理システムは、「食」と「緑」の融合による、人々の憩いの空間を作りたいという長年の想いから作った「仏生山の森」が、「全国花のまちづくりコンクール」で最高賞の農林水産大臣賞を受賞した。
仏生山の森
同賞は、全国各地で取り組む花や緑による活動を顕彰する「全国花のまちづくりコンクール」で2020年は全国から1690点が応募。同社の「仏生山の森」は、花と緑をツールとして、地域の人々に癒しを提供し、流動人口を増加させ、地域をより活性化に取り組んでいることが認められた。
「仏生山の森」は、高松琴平電気鉄道「ことでん」の仏生山駅から歩いて5分ほどのところにある。1万9000平方メートルの広大な土地を活かし、一年を通して様々な植栽を施している。作庭者、高橋彌生さんの監修により、「100年続く庭」をテーマにできる限り自然の姿のまま、地域の土壌や気候に合う木や草花を育て、人が触れて癒される持続性のある庭をめざしている。
同地は、香川県農業試験場跡地でもあり、一部はそのまま農園として活用。地質が良く、みずみずしい野菜や根菜を栽培し、料理してレストランで提供している。また、同社は、香川県を中心に運営する飲食店舗で出た食品残渣を堆肥化し、農園に入れ、そこでできた野菜を料理として提供する独自のリサイクルシステムを構築している。
レストラン「釜焼きバーグ五十八」では、オーダーを受けてから焼き上げるハンバーグが名物で、添えている野菜やハーブは農園で採れたものを使用。また、四季を感じられる観光農園として、夏は一面に広がるひまわり畑、秋はコスモス畑、冬は菜の花畑と散歩がてらに訪れる人も多く、近隣の住民の方々にも親しまれている。
さらに、収穫した作物を取り入れた「食」を通じて「緑」に触れることを中心に、県産品主催のイベントの会場提供、庭園の草木や花を通じた周辺住民及び病院、デイケアセンター、保育所などの利用者との交流を積極的に図っている。
同社は今後、「食」と「緑」の複合施設として植物を中心とした環境教育イベントの開催や食育活動の実施など文化的活動の取り組み、収穫された作物を使った加工食品の開発などを進める。
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