水稲でヒメトビウンカ 北関東、東海と四国の一部で多発のおそれ 病害虫発生予報第3号 農水省2023年6月15日
農林水産省は6月14日、令和5年度病害虫発生予報第3号を発表した。向こう1か月の主要な病害虫の発生予報は、水稲では、縞葉枯病(ヒメトビウンカ)の発生が、北関東、東海および四国の一部の地域で多くなると予想されている。
各作物の詳細は以下の通り。
◎水稲
水稲で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫とその地域
水稲で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫とその地域
縞葉枯病(ヒメトビウンカ)の発生が、北関東、東海および四国の一部の地域で多くなると予想され、茨城県からは注意報が発表されている。同病は、ヒメトビウンカによって媒介されるウイルス病。経卵伝染により次世代もウイルス媒介が継続するため、当該虫を対象とした防除を実施することが重要。
なお、当該虫の防除を実施する場合は、薬剤抵抗性の発達を助長しないよう、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に同一系統の薬剤の連用を避けるなど、薬剤を適切に選定を。
◎野菜・花き
野菜・花きで各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫とその地域は次の通り。
野菜・花きで各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫とその地域
◎なす
ハダニ類は、南関東、東海及び近畿の一部の地域で発生が多くなると予想されている。同虫類は、高温乾燥で増加する傾向があるため、気温が高く、降水量が少なくなると予想される地域において発生を認めた場合は注意が必要。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施する。
なお、同虫類は薬剤抵抗性が発達しやすいため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に同一系統薬剤の連用を避けるなど、薬剤を適切に選定を。
◎果樹・茶
果樹・茶で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫とその地域は次の通り。
果樹・茶で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫とその地域
◎なし
黒星病の発生が、北陸と近畿の一部の地域で多くなると予想されている。同病の伝染源となる発病葉および発病枝は除去して、園外の土中に埋める等適切に処分する。また、同病は降雨が続くと発生が助長されるため、天候の推移に注意し、適期に薬剤防除を実施を。
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