グループ売上高6.0%増 バイエル2020年5月12日
独バイエル社は4月27日、2020年第1四半期の決算を発表した。
グループ売上高は前年同期比6.0%増(為替・ポートフォリオ調整後)の128億4500万ユーロ、特別項目計上前EBITDAは前年同期比10.2%増の43億9100万ユーロ。当期純利益は前年同期比20.0%増の14億8900万ユーロ。
同社ヴェルナー・バウマン社長は、「健康と食糧分野におけるライフサイエンス製品ポートフォリオにより、私たちは、困難な環境の中でも事業運営を成功裏に継続させる能力と、危機の際にも私たちのステークホルダーに対してプラスの貢献をもたらす能力を示した」と述べた。
農薬関連事業(クロップサイエンス部門)は売上高を5.7%増(為替・ポートフォリオ調整後)の68億3400万ユーロに増加。殺虫剤、殺菌剤において特に力強い成長を記録した。クロップサイエンス部門の特別項目計上前BITDAは13.5%増の26億1100万ユーロ。この増加は、新型コロナウイルス感染症による需要の増加、すべての地域における販売量の増加および買収した事業の統合が進むにつれて実現されたコスト・シナジーを主な要因とするもの。
医療用医薬品部門は「イグザレルト」、「アデムパス」、「アイリーヤ」等の売上高が増加し、処方薬(医療用医薬品部門)の売上高は3.9パーセント増(為替・ポートフォリオ調整後)の45億4600万ユーロ。同事業は、中国における新たな入札手続きの実施と、新型コロナウイルス感染症のパンデミック拡大および関連する医療サービスや受注パターンの変化の影響を受けた。
一方、「グルコバイ」の売上高は、中国における事業の急激な縮小により38.2%(為替・ポートフォリオ調整後)減少した。これは新型コロナウイルス感染症に関連する制約と、同国において販売量に基づく購買方針が導入されるとの予測に起因する大幅な価格下落によるもの。
医療用医薬品部門の特別項目計上前BITDAは、7.3%増の15億9400万ユーロ。
コンシューマーヘルス部門の事業はすべての地域で成長を記録し、セルフケア製品(コンシューマーヘルス部門)の売上高は、13.5%増(為替・ポートフォリオ調整後)の13億9800万ユーロ。栄養補助食品領域と解熱鎮痛薬および循環器領域が最も力強く成長した。
コンシューマーヘルス部門の特別項目計上前BITDAは、3.8%増の3億1100万ユーロ。
同社は、現時点における新型コロナウイルス感染症が業績予測に与える影響の確実な評価は不可能としながらも、新型コロナウイルス感染症の拡大を阻止または少なくとも鈍化させることを目指して、各拠点において広範な対策を実施している。ヴェルナー・バウマン社長は現状について「社員の健康と安全は私たちの最優先事項です。また私たちは、患者さん、生産者、消費者の方々が、私たちの製品、特に命を救う医薬品を確実に受け取れるよう注力しています」と述べた。
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