依然として優越的地位の濫用が横行 フード連合・取引慣行実態調査2020年3月3日
食品関連の労働者を組織するフード連合(日本食品関連産業労働組合総連合会)は、取引慣行の実態を把握するために、営業担当者を対象に2019年8月~9月に「取引慣行に関する実態調査」を実施し、その集約結果を3月3日に公表した。
3月2日、フード連合はUAゼンセン※と連携し、公正取引委員会の菅久修一事務総長に要請書を渡し「公正な取引慣行の実現」を要請した。
取引慣行における"優越的地位の濫用行為"について、依然として約3割の営業担当者が何らかの濫用行為を受けたことがあると回答している。
また、優越的地位の濫用行為で多いのは「労務提供」と「押し付け販売」であり、濫用行為があると回答したうちの6割以上を占める。
「労務提供」については、休日を含む要請があるとの回答が約2割、さらには、早朝/深夜の時間帯での要請も約1割5分存在。いわゆる「働き方改革」として進められている総労働時間の短縮を妨げる要因ともなっている。
「押し付け販売」については、「おせち」や「恵方巻」「うなぎ」「ケーキ」などの季節商材を中心に、依然として横行している。1回あたりの金額の最高額は14万円(対象商品「おせち」)にも上る。これは食品ロスとも関係する問題で、その面からも是正が必要だ。なお、「押し付け販売」の負担は6割以上が「ほぼ自己負担」と回答している。
フード連合は、2003年から継続して、こうした現場の実態を踏まえ、「商習慣の改善」「大規模小売業告示の周知徹底」「公正取引委員会の機能強化」などについて、公正取引委員会や中小企業庁に対し要請行動を行い、改善を求めているものの、依然、不公正な取引が行われている実態があり、より一層の取り組みが必要であると訴えている。
(※)UAゼンセンは、繊維・衣料、医薬・化粧品、化学・エネルギー、窯業・建材、食品、流通、印刷、レジャー・サービス、福祉・医療産業、派遣業・業務請負など、国民生活に関連する多種多様な産業の労働者が結集して組織した産業別労働組合。
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】ブロッコリーの黒すす症状 県内で初めて確認 愛知県2025年7月3日
-
【注意報】斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 富山県2025年7月3日
-
【注意報】花き類、野菜類、ダイズにオオタバコガ 県内全域で多発のおそれ 愛知県2025年7月3日
-
【注意報】ネギ、その他野菜・花き類にシロイチモジヨトウ 県下全域で多発のおそれ 富山県2025年7月3日
-
【注意報】りんご、なしに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 宮城県2025年7月3日
-
【注意報】ねぎにシロイチモジヨトウ 県内全域で多発のおそれ 宮城県2025年7月3日
-
【注意報】セイヨウナシ褐色斑点病 県内全域で多発のおそれ 新潟県2025年7月3日
-
【注意報】いね 斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 山形県2025年7月3日
-
飼料用米 多収日本一コンテストの募集開始2025年7月3日
-
米の民間在庫量 148万t 備蓄米放出で前年比プラスに 農水省2025年7月3日
-
【スマート農業の風】(16)温暖化対応判断の一助にも2025年7月3日
-
令和7年度「家畜衛生ポスターデザインコンテスト」募集開始 農水省2025年7月3日
-
農業遺産の魅力発信「高校生とつながる!つなげる!ジーニアス農業遺産ふーどコンテスト」開催 農水省2025年7月3日
-
トロロイモ、ヤマノイモ・ナガイモ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第347回2025年7月3日
-
【JA人事】JA町田市(東京都)吉川英明組合長を再任(6月26日)2025年7月3日
-
【JA人事】JAふくおか嘉穂(福岡県)笹尾宏俊組合長を再任(6月26日)2025年7月3日
-
国産農畜産物で料理作り「全農親子料理教室」横浜で開催 JA全農2025年7月3日
-
ダイナミックフェア2025出展のタイガーカワシマ、東海物産を紹介 JA全農いばらき2025年7月3日
-
イオンの若手青果担当者が「ぎふ清流GAP」認証トマトの農業体験 JA全農岐阜2025年7月3日
-
7月11~12日にJA農機フェア2025開催 JA全農おおいた2025年7月3日