【注意報】斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 富山県2025年7月3日
富山県農林水産総合技術センターは、斑点米カメムシ類が県下全域で多発のおそれがあるとして、7月1日に令和7年度病害虫発生予察注意報第2号を発表した。
富山県農林水産総合技術センターによると、水稲病害虫発生予察定点調査ほ場周辺の畦畔・雑草地ですくい取りによる調査を行ったところ、平年に比べ、確認地点率は84.4％（平年63.8％）と高く、捕獲頭数も19.4頭（平年6.9頭）と多い（表）。イネ科雑草が出穂している畦畔・雑草地で、カスミカメムシ類の生息密度が高い傾向にある。
（提供：富山県農林水産総合技術センター農業研究所 病理昆虫課）
新潟地方気象台によると北陸地方の向こう1か月の気温は平年に比べ高く、降水量は少ないと予報。斑点米カメムシ類がさらに増殖するおそれがある。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
【雑草対策】
（1）畦畔等の草刈りを実施していないほ場は、7月6日までに確実に実施する。
（2）イネ科雑草の穂は斑点米カメムシ類の好適な餌となるため、草刈り後もイネ科雑草の穂が出ないように草刈りを徹底する。やむを得ず、出穂している雑草を草刈りする場合は、本田薬剤防除の直前に行う。
（3）アカスジカスミカメはノビエやホタルイの穂を好むため、水田内の除草を徹底する。
【薬剤防除】
（1）「てんたかく」等の早生品種は、穂揃期と傾穂期の2回の基本防除を確実に実施する。また、「コシヒカリ」等の中生品種及び晩生品種は、穂揃期の防除を徹底する。
（2）防除の際は、畦畔にも薬剤がかかるように散布する。
（3）周辺に雑草地や麦あと等の不作付地があるほ場は、斑点米カメムシ類の発生が多くなる場合があるため、特に防除を徹底する。
（4）基本防除後も斑点米カメムシ類がほ場内で確認される場合は、随時防除を確実に実施する。なお、トゲシラホシカメムシが優占する場合は、有機リン剤等で防除する。
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