電気柵の漏電防止は除草がカギ C-DZ作戦で省力的に! 北興化学工業2025年7月28日
シカやイノシシなどから農作物の被害を防ぐために、電気柵は獣害防止対策として効果的であるが、漏電防止のため定期的に下草の除草が必要であり、多大な労力を要する。北興化学工業(株)は電気柵の煩わしい下草管理を省力的に実施できる手段としてC-DZ作戦を提案している。
近年、獣害防止対策として電気柵を設置する地域が増えてきており、市町村によっては交付金を支給する場合もある。電気柵は獣害防止対策として効果的であるが、長距離にわたって柵を設置する必要があり、それに伴い漏電防止のために定期的な電気柵の下草管理に追われる。刈払機を使用して除草を行った場合、電気柵の支柱や柵線を損傷する可能性があり、夏場の除草作業は熱中症リスクも高くなる。
C-DZ作戦では下記の3つの除草剤を組み合わせることで省力的に電気柵の下草から水田畦畔(けいはん)を含む雑草管理を行う手法として紹介する。
春先の雑草対策として、土壌処理除草剤の「カソロン粒剤6.7」はDBNを有効成分とした除草剤で、雑草の「発生前~発生始期」に処理することでスギナやオランダミミナグサなどの雑草を長く抑える。または秋~冬に処理することも可能であり、どちらの時期に処理しても春の雑草を抑えることができる。春の作業が忙しくなる場合は秋~冬の間に処理することで、春の除草作業を省くことも可能だ。
初夏の雑草対策として、非選択性除草剤の「ザクサ液剤」はグルホシネートPナトリウム塩を有効成分とした除草剤で、一年生雑草やスギナなどの難防除雑草、グリホサート系除草剤に感受性が低下した雑草などにも高い効果を発揮し、土壌処理除草剤の「ダイロンゾル」はDCMUを有効成分とした除草剤で、雑草発生前~雑草発生始期に処理することで長期間雑草の発生を抑えることができる。
再発生した雑草が生えそろったタイミング(草丈15cm程度)でザクサ液剤とダイロンゾルを混用して処理する。特に難しい作業は無く、ポイントはザクサ液剤とダイロンゾルを混用することと、散布タイミングである。
C-DZ作戦【作業イメージ】

※点線上:C-DZ作戦(2回除草)、点線下:C-DZ作戦(3回除草)
C-DZ作戦【現地試験】

雑草の発生が旺盛な暖かい地域では、ザクサ液剤とダイロンゾルを処理する前に、一度ザクサ液剤で除草を行う必要があるが、年間の除草作業が2回または3回で終わる。作業労力が軽減されるうえ、刈払機による除草と違い電気柵の支柱や柵線を損傷するリスクもない。さらには暑い時期の除草作業を回避できる。
電気柵の下草の除草作業は漏電防止のため、通常の雑草管理よりも除草回数が増える傾向にある。煩わしい電気柵の下草管理をC-DZ作戦で省力的に終わらせてみてはどうだろうか。
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