60kg当たり3万円超の概算金 「農家目線で金額設定」 JA阿蘇2025年7月28日
JA阿蘇は2025年産米の生産者概算金として、一等米60kg 3万240円を提示した。24年産より8220円高い。
JA阿蘇は7月24日、阿蘇市内で米の集荷推進大会を初めて開いた。この大会で原山寅雄組合長は「農政が消費者目線だけで行われ、不安を感じた農家もあると思うが、今年の概算金は農家目線で金額を設定した」と語った。
特別栽培に力、大型倉庫「米夢」竣工
同JAは「水よし・土よし・育ちよし」を掲げ、農薬や化学肥料を低減した栽培指導を行い、消費者に「うまかもん」をお届けできるよう一丸となって取り組んできた。昨年11月には、約4900tの米を保管できる大型自動ラック式農業倉庫「米夢(まいむ)」を竣工し、阿蘇山米のブランド力向上と安定供給に向け体制を整えてきた。
25年産米の概算金について同JAの農産課担当者は「3万240円は検査費用などを控除する前の額だ。当JAでは、経済連、全農を経由せず、直接、卸さんに売る。その先の実需も含め、下地作りした上で金額を設定した。この概算金でも、スーパー店頭では精米5kgぎりぎり3000円台で売れると思う」と話す。
小泉農相発言には抗議
こうした産地の努力に水を差したのが、「需給をじゃぶじゃぶにする。備蓄米が尽きたら緊急輸入も考える」という趣旨の小泉進次郎農相発言だった。JA阿蘇は6月20日、小泉農相に文書を送り、こう述べた。
「今回の備蓄米枯渇後の輸入米対応に関するご発言について、断固として反対するとともに、その真意を明確にし、国内生産の維持・拡大を最優先とした、真に実効性のある食料安全保障対策を速やかに打ち出すことを強く求めます」
この文書で同JAは「今後も日本の米生産を守り、次世代へと繋ぐために、米生産者と力を合わせ、不断の努力を続けていく所存であります」と表明した。今回の概算金提示も「不断の努力」の一環といえる。政府備蓄米放出などで米の需給は急速に緩む方向だが、「西日本、特に九州では備蓄米や輸入米も少なく、東北や関東とは事情が異なる」(農産課)という。
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