【特殊報】ミシマサイコに根朽病、斑点病 県内で初めて確認 熊本県2025年7月25日
熊本県病害虫防除所は、ミシマサイコ(セリ科)にミシマサイコ根朽病、ミシマサイコ斑点病を県内のほ場で初めて確認。これを受けて、7月17日に令和7年度病害虫発生予察特殊報第1号を発表した。
(提供:熊本県病害虫防除所)
熊本県病害虫防除所によると、2024年7月に県内のミシマサイコ栽培で、生育が悪く、一部枯死株が発生しているほ場を確認。被害株の根は、皮層に亀裂が入り、暗褐色に変色して腐敗していた(写真1)。また、同時期に他のほ場で葉に黒褐色の斑点を生じ、後に葉身が枯れ上がる被害が確認された(写真2)。
(提供:熊本県病害虫防除所)
いずれも病患部から分離した糸状菌を健全な株に接種したところ、それぞれ同様の病徴が再現されたため、農林水産省門司植物防疫所に当該菌株の同定を依頼。その結果、前者はミシマサイコ根朽病を引き起こすDidymellasp.、後者はミシマサイコ斑点病を引き起こすDidymellasp.と同定された。
<根朽病>
国内では、2017年に茨城県の試験栽培ほ場で確認され、Didymellasp.によるミシマサイコ根朽病と命名された。国内における詳細な発生状況は不明であるが、以前より全国的に発生しているとされている。
<斑点病>
国内では、2021年に複数地域で確認され、Didymellasp.によるミシマサイコ斑点病と命名された。国内における発生状況および根朽病の病原との異同は不明。
◎病徴
<根朽病>
病徴は根に発生。主根が地際部から暗褐色や黒色に腐敗し、根の下部に向かって腐敗が進み、腐敗部は粗面となるか亀裂が入る。症状が進むと地上部にも生育不良となって現れるが、症状の進展は緩慢であるため、早期発見が難しい。
<斑点病>
病徴は葉に発生。初め黒褐色の小斑点を生じ、次第に拡大して葉枯れに至る。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇ミシマサイコ根朽病、斑点病ともに登録農薬はない(7月16日現在)ため、以下の耕種的対策を行う。
(1)根朽病に罹病した根は伝染源となるため、発病株を抜き取って処分する。
(2)発生ほ場で連作すると多発するおそれがあるため、連作を避ける。
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