備蓄米、おいしく炊くには 2022年産米で実験 鍵は研ぎと浸水2025年7月23日
政府が放出した備蓄米がスーパーなどに広く出回ってきた。放出された備蓄米、特に随意契約で売り渡された米は古いものが多い。古い米をおいしく炊くにはどうしたらいいだろうか。
水分が少なく食感が落ちることも
水分量の少ない古米は、割れたり欠けたりしやすく、炊飯するとぼそぼそして食感が悪くなることがある。
炊いた米は、袋の裏に「複数原料米 国内産10割」「精米時期25.07.上旬」とある。販売店によると放出された政府備蓄米で2022(令和4)年産だ。
備蓄米の袋裏面には「複数原料米」の表記があった
メスティンで自動炊飯
炊飯に使ったのは、アルミ製飯ごう「メスティン」である。電気炊飯器を使わなかったのは、製品による炊き方の差が出ないようにするためだ。メスティンを簡易コンロ(ポケットストーブ)に乗せ、固形燃料に点火。燃え尽きるまで自動炊飯し、火が消えた後はそのまま蒸らした。

炊く前の準備。手前がメスティンに入れた米と水。奥中央が固形燃料。
燃え尽きるとご飯が炊けるサイズになっている
食べてみると、やや粘り気は乏しいものの普段食べているお米と大きな違いは感じられなかった。
炊きあがった備蓄米。米粒の表面につやがある
炊きあがりにはツヤ、圧力IHも人気
水加減は米1合(180cc)に水200cc
今回工夫したのは、水が透明になるまで何度も研いだことと、冷蔵庫内で一晩浸水させたことだ。炊飯した東京都在住の調理師は、「研ぎと浸水が鍵です。今回は梅干しも入れました。炊きあがった米にはツヤもあり、普通に食べられます」と話している。
よく研いだ後、梅干しを入れて冷蔵庫で一晩水に浸けた
このほか家電量販店では、古い米もおいしく炊けると圧力IH炊飯器が人気を呼んでいる。古い米もひと工夫していただきつつ、新米を待ちたい。
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