郡山市に乳製品の新工場 生乳需給調整で酪農家支える 全農、全酪連、生乳販連が連携2025年7月25日
JA全農と全国酪農業協同組合連合会(全酪連)、東北生乳販売農業協同組合連合会(東北販連)、関東生乳販売農業協同組合連合会(関東販連)は7月25日、新たな乳製品製造会社の設立と出資等について合意した。新会社の名称は「らくのう乳業株式会社」で、福島県郡山市にバター、脱脂粉乳、生クリーム等の製造工場を新設する。
約160億円かけ、都府県で最大規模に
らくのう乳業の資本金は19億2000万円で、出資比率は全農と全酪連が49.5%ずつ、東北販連と関東販連が0.5%ずつ。事業内容はバター、脱脂粉乳、生クリーム等乳製品の製造、販売で、本社・工場は郡山市大槻町に置かれる。
建設費は約160億円を見込む。工場は2026年3月に着工し、28年12月から生産を開始する予定だ。生乳処理量は1日最大400t、貯乳量は最大1,000tである。
新工場完成後、全酪連は岩手県二戸市にある北福岡工場での生産を中止し、らくのう乳業の工場に製造を移管する。らくのう乳業の新工場が完成すれば都府県では最大規模となる。
生産者団体連携に意義
全農は、新会社、全酪連等の出資者と連携して生乳の需給調整機能を強化。酪農生産者が安定して生産ができる環境を整えることで、酪農生産基盤を支える。
生乳の需要は季節変動が大きいため、バターなどの乳製品製造工場は生乳の需給調整に大きな役割を果たしている。東北・関東地域の生乳生産は都府県全体の51%、乳製品向け販売量も64%を占める(2023年度実績)。全農と全酪連に生乳販連も加わった連携による新工場建設は、1万戸を割り込んだ酪農家を守るインフラとして意義が大きい。
「農協バター」生産も
酪農家の出荷先として競合する面もあった全農と全酪連とが共同出資して会社を設立するのは初めてのこと。全農では「今回の連携の真ん中には生産者がいる。新工場は東北・関東の生産量をしっかり支えられるので、安心して酪農経営できるというメッセージを発したい。新工場では『農協バター』もぜひ作りたい」(酪農部)と意気込んでいる。
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