障がい者就労支援の農園で育てた野菜を障がい者入所施設など食事メニューに活用2021年6月10日
ソシオークグループで障がい者の就労継続支援A型事業所を営む株式会社てしお夢ふぁーむ(三重県桑名郡木曽岬町)が栽培する野菜が、同グループのハガクレフード株式会社(東京都港区)が給食を提供する障がい者入所支援施設などの食事メニューとして提供が始まった。
提供された小松菜は様々なメニューに調理された
てしお夢ふぁーむは桑名木曽岬農場で、「みえの安心食材」として認定された安全安心の農作物を栽培。就労継続支援A型事業所として、障がいを持つパートナー社員が小松菜、フリルレタス、リーフレタス、ミニトマトの栽培に取り組み、一定の品質を保つことに成功している。同グループで多様な施設に食事を提供するハガクレフードは、2020年2月からてしお夢ふぁーむと今回の取り組みに向け準備を進めてきた。
ハガクレフードは、配送ルートや紹介方法など試行錯誤の末、4月28日に中部エリアの障がい者入所支援施設2か所と高齢者入居施設3か所へ「てしお野菜」の配達を実現。この日のために、各施設に入居する高齢者や障がい者、施設職員にてしお夢ふぁーむについて知ってもらうために冊子やポップも作成した。「てしお野菜」の小松菜の料理を食べた利用者からは「鮮度がよく、野菜の甘味が感じられた」「すごく美味しかった」などの感想が寄せられ、ハガクレフードスタッフが作成したメッセージ動画として生産者に伝えられた。
動画を観たパートナー社員の生産者からは、「自分たちが栽培した小松菜がどのように下処理されて料理になっているのかを知ることができ嬉しかった」「老人ホームで、きざみ食など工夫して調理していただいていることに驚いた」「今後もより美味しい野菜を栽培し、最善の品質チェックを行って提供していきたい」などの声があった。この取り組みは今後、提供する野菜を変えながら月1回のペースで継続される。
今回の取り組みについて、ハガクレフード中部支店の高橋支店長は「てしお夢ふぁーむパートナーさんの生産者としての働きがいにつながる」コメント。また、てしお夢ふぁーむの谷口取締役執行役員は「実際に育てた野菜が具体的にどのように提供されているかを知ることができたことは、パートナーさんの自信に繋がったと思う」と話した。
提供当日に施設で掲出されたポップ(左)と感想動画
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