静岡県御殿場市の営農型太陽光発電所から「姫榊」初出荷 BCPGジャパン2021年11月30日
BPCGジャパンは11月15日、静岡県御殿場市で2018年4月に始めた2つの隣接する営農型発電所で、太陽光パネル下で栽培しているヒサカキ約3000本を初収穫し、出荷を開始した。
御殿場1、2太陽光発電所の全景
同発電所は、御殿場市で63人の個人が所有する6万7585平米の農地に建設された、同社初の営農型太陽光発電所(ソーラーシェアリング)で、2発電所の発電容量は合計4.4MW DCとなる。
営農型発電所における農作物としては、神事や仏事に使われるヒサカキ(姫榊)を太陽光パネル下に約1万3000株植付け、営農パートナーの久花園本店(静岡市)と関連会社のブランチ(静岡市)が営農で協力し、植付から約4年で、初収穫と初出荷に至った。出荷したヒサカキは、久花園本店が製品し、市場に供給される予定。
現在、国内で消費されるヒサカキの90%以上が海外からの輸入品で、現地の生産者の高齢化などから今後は輸入量の減少が予想されている。また、ヒサカキは神事や仏事に使われることから、国産のヒサカキの需要は年々増えており、供給が追い付かない状況が続いている。BCPGジャパンは、この営農型太陽光発電所から、国産ヒサカキを安定して市場に供給できる体制を構築する予定。
同発電所の営農パートナーで久花園本店は、1992年の創業から「日本には日本の榊!」との思いから、高品質の国産榊の提供に尽力してきた。同社の石原浩之介社長は「太陽光パネルが作り出す日陰は陰性植物であるヒサカキに最適な栽培環境で、品質を低下させる葉の変色などを最低限にすることが可能。同時に、農作業の従事者にも快適な作業環境を提供している。1万株を超える単一の榊畑は日本国内でも最大級のもので、今回のパートナーシップにより、霊峰富士の東麓で栽培される高品質の国産榊を安定してご提供できることとなった」と話している。
ヒサカキの栽培には同社関連会社で、就業継続支援A型の福祉サービスを提供するブランチのメンバーも参加し、一般企業での勤務が難しい人々への労働機会を提供しているという。
太陽光パネルの下で栽培されるヒサカキ
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(148)-改正食料・農業・農村基本法(34)-2025年6月28日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(65)【防除学習帖】第304回2025年6月28日
-
農薬の正しい使い方(38)【今さら聞けない営農情報】第304回2025年6月28日
-
【特殊報】ウメにクビアカツヤカミキリによる被害 県内で初めて確認 三重県2025年6月27日
-
【サステナ防除のすすめ2025】連作障害"待った" 野菜の土壌消毒編(1)2025年6月27日
-
【サステナ防除のすすめ2025】連作障害"待った" 野菜の土壌消毒編(2)2025年6月27日
-
大人の食育を推進 官民連携食育プラットフォームが設立総会 農水省2025年6月27日
-
全農 備蓄米 出荷済み20万t超える 進度率7割2025年6月27日
-
食品ロス 国民1人当たり37kg 3万1800円損失 2023年度2025年6月27日
-
5月の米の家庭内消費、前年同月比で減少幅拡大 米価高騰が消費冷ます 米穀機構2025年6月27日
-
(441)「とんかつ」はなぜ各国で愛されているのか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年6月27日
-
【JA人事】JA松山市(愛媛県)阿部和孝組合長を再任(6月20日)2025年6月27日
-
【JA人事】JAめぐみの(岐阜県) 新組合長に渡邉健彦氏2025年6月27日
-
【JA人事】JA木曽(長野県)新組合長に亀子宗樹氏(5月29日)2025年6月27日
-
【JA人事】JAおちいまばり(愛媛県)渡部浩忠理事長を再任(6月25日)2025年6月27日
-
【JA人事】JA仙台(宮城県)藤澤和明組合長を再任2025年6月27日
-
果樹王国和歌山から旬を届ける「みのりみのるマルシェ」東京・大阪で開催 JA全農2025年6月27日
-
伊藤園と共同開発「ニッポンエール 栃木県産にっこり梨SODA」新発売 JA全農2025年6月27日
-
【役員人事】農協観光(7月1日付)2025年6月27日
-
【生乳需給で中酪要請】酪農9700戸割れ 家族経営支援に重点、離農高止まりに危機感2025年6月27日