サツマイモ基腐病を県内初確認 山形県2021年8月24日
山形県病害虫防除所は、サツマイモ基腐病の発生を県内で初めて確認。これを受け、8月20日に病害虫発生予察特殊報第1号を発令した。東北地方では岩手県に続き2例目。
茎地際部の変色(暗褐色~黒色):写真は令和2年度版マニュアル「サツマイモ基腐病の発生生態と防除対策」より転載
7月に庄内地域のサツマイモ栽培ほ場で、生育不良で茎葉部の黄化や茎地際部の黒変症状を示す株を確認。発生ほ場からサツマイモ茎葉を採取し、農研機構植物防疫研究部門で診断を依頼した結果、同県では未発生のサツマイモ基腐病であると同定された。
サツマイモ基腐病は糸状菌によって起こり、発病したつるや塊根で伝搬する。ほ場で発病すると感染が広がり、茎や葉が黒く変色し、土中の芋は腐敗する。また、植物残渣上で越冬し、それが翌年の伝染源となる。
この病は平成30(2018)年に沖縄県で初確認されて以降、鹿児島、宮崎、熊本、福岡、長崎、高知、静岡、岐阜、群馬、茨城、東京都、千葉、岩手、愛媛、福井、埼玉県の1都17県で発生が確認されている。
同防除所では、発病株の除去後にこの病に適用のある農薬散布するなど、周辺株への感染防止対策を呼びかけている。
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