灌漑自動化の市場規模 2027年に92億米ドル到達予測2022年6月23日
グローバルインフォメーションは6月20日、市場調査レポート「灌漑オートメーションの世界市場:システム(自動、半自動)、コンポーネント(コントローラ、バルブ、スプリンクラー、センサー、その他)、灌漑タイプ(スプリンクラー、点滴、表面)、自動化タイプ、最終用途、地域別 - 2027年までの予測」(MarketsandMarkets)の販売を開始した。
同レポートによると、灌漑自動化の市場規模は、2022年の42億米ドルから年平均成長率(CAGR)17.2%で成長し、2027年には92億米ドルに達すると予測。発展途上国における農業機械化のための政府支援、スマート灌漑技術の採用、節水の必要性などにより、牽引されている。
新型コロナウイルスの灌漑自動化市場に対する影響
パンデミックにより、世界の多くの地域で労働力が確保できなくなった。この期間、灌漑自動化産業は大きく成長。農家は、灌漑自動化システムの導入により、農地の灌漑がより簡単になり、実現可能なものになった。パンデミックにより、原材料の入手困難、サプライチェーンの混乱、国境を越えた貿易の制限など、生産プロセスに一定の支障が生じたものの、灌漑自動化産業全体への影響は大きくなかった。
牽引要因:灌漑自動化技術の農家への認知度向上
農家レベルでの灌漑自動化の導入には、さまざまなメリットがある。労働力や電力コストの上昇に伴い、農家の自動灌漑技術に対する意識は高まっている。豪州では、多くの農家が、自動灌漑システムを使用することで、日々の電力消費量が大幅に減少し、灌漑プロセスに対する時間と労力が軽減されるようになった。また、農家は、農場に足を運ぶ回数を減らすことができ、人件費の削減にもつながった。さらに、灌漑の水量や時間を正確に決定することで、農業の精度を向上させることができた。このことは、農家が直面する作物の損失を減らし、全体的な収穫量を向上させるのに役立つ。
抑制要因:データの管理と集計の業界標準の不在
データ管理と集計は、灌漑自動化市場における主要な課題。スマート農業ツールを使用する農場から得られるデータは、生産の意思決定に役立つため、非常に重要となる。しかし、農業データを管理するための業界標準が存在しないため、生産者にとって作業が困難になっている。業界全体でデータ管理システムを標準化し、オペレーションの統一を可能にすることが、今後の課題となる。生産者や農家の多くが、データを有効に活用することを知らないため、適切なデータ管理ツールや技術を提供し、データの取得、管理、処理、有効利用を実行することが重要。
収集された生のデータは、その後、文脈、関連性、優先順位に基づいて、意思決定に利用できるような形で処理される。農家や生産者が日々の活動を改善するため、簡単に使えるデータ管理デバイスやその他のソリューションが提供されることで、スマート農業技術やツールの採用率は高まる。
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