ケニアで田植え機械化プロジェクト デモンストレーション実施 唐沢農機サービス2022年7月28日
農業機械のマーケットプレイス「ノウキナビ 」を運営する唐沢農機サービスと商船三井が運営するKiliMOLは、日本製農機と日本の農業技術をアフリカのケニア共和国に輸出するプロジェクトで、ケニア西部のアヘロ灌漑地区にてデモンストレーションを実施した。
現地のKiliMOLスタッフが田植機による田植えを実演
ケニアの稲作は、稲刈り・精米などの工程で機械化が進みつつあるが、田植えはいまだに手作業で、労働力の確保や人件費など、稲作の中でも特に手間と費用がかかる工程になっている。ケニアに限らずアフリカの人口は今後も増加傾向で、2050年までに25億人程度まで増えると見込まれる。食料需給の観点からも農業の機械化ニーズは強いといえる。
田植機を使った田植えには「苗箱に育苗された稲苗」が必要で、"育苗技術" がなければ、機械化は実現できない。ケニアでは箱苗に適した土は販売されていないため、土を作るところから始める必要があるが、土づくりから播種後の水やりなどの管理を現地の状況に合わせて行うことで、前回に続き育苗に成功。日本の育苗技術がケニアでも通用することがわかった。
参加者に田植え機への苗の共有方法を説明するKiliMOLスタッフと、田植え後の田んぼ
従来の手作業の場合、1エーカーの田植えに16人体制で約7時間かかるが、今回のデモンストレーションでは田植え機3機を使い、それぞれ3人体制で技術指導しながら3時間で作業が完了。約76%作業時間を削減できた。
ケニアでの田植え機の有効性は現地でも注目されており、実際に田植え機を使った人や計31人のデモンストレーション参加者からは、歩きながら田植えができる使いやすさや、性能の高さに感銘を受けたという声が聞かれた。今後は、手作業で行った場合との成長具合・収穫量など比較しながら、さらに田植え機の普及を促進していく。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(121) -改正食料・農業・農村基本法(7)-2024年12月7日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(38) 【防除学習帖】第277回2024年12月7日
-
農薬の正しい使い方(11)【今さら聞けない営農情報】第277回2024年12月7日
-
水田活用の直接支払交付金 十分な予算を 自民議員が農相に要請2024年12月6日
-
(412)寿司とピザ【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年12月6日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】議論の前提が間違っている~人口問題、農業就業者問題2024年12月6日
-
JA共済連が「隠レア野菜プロジェクト」に取り組む理由 食品ロス削減で地域貢献へ2024年12月6日
-
国産飼料増強 耕畜連携を農業モデルに 企画部会で議論2024年12月6日
-
農林中金がグリーンボンドに300百万豪ドル投資 生物多様化の保全啓発に寄与2024年12月6日
-
鳥インフル 米オレゴン州、テネシー州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年12月6日
-
JAみっかび「三ヶ日みかん」7日放送のTBS『王様のブランチ』に登場2024年12月6日
-
家畜へ感謝 獣魂祭で祈り JA鶴岡2024年12月6日
-
「秋田県産あきたこまち40周年記念フェア」仙台と銀座の直営飲食店舗で開催 JA全農2024年12月6日
-
野菜の総括 2024年は野菜にとって苦難の年 タキイ種苗2024年12月6日
-
米を選ぶ理由は「おいしいから」63.1%「お米についてのアンケート調査」日本生協連2024年12月6日
-
熊本県産デコポンPR 東京・大阪で初売りセレモニー JA熊本果実連2024年12月6日
-
「奈良のいちごフェア」9日から開催 ホテル日航奈良2024年12月6日
-
雑穀の専門家を育成「第8回 雑穀アドバイザー講座」開催 日本雑穀協会2024年12月6日
-
埼玉に「コメリハード&グリーン秩父永田店」12月21日に新規開店2024年12月6日
-
アイリスオーヤマ 宮城県と包括連携協定締結 パックごはん輸出で県産米販路拡大へ2024年12月6日