【特殊報】クルミ褐斑病 国内で初めて確認 長野県2023年3月17日
長野県病害虫防除所は、くるみにクルミ褐斑病の発生を国内で初めて確認。これを受けて、3月14日に病害虫発生予察特殊報第1号を発令した。
葉の病斑(写真提供:長野県)
2016年、長野県内のくるみ栽培ほ場でくるみの葉や葉柄、枝、果実にクルミ黒斑細菌病とは異なる褐色斑点症状の発生を確認した。長野県果樹試験場で、2017年から病原菌の分離、形態観察、病原性試験、遺伝子解析等を行い、2020年に原因菌の特定と病徴再現が完了し、2022年に原因菌がOphiognomonia leptostyla(Fr.)Sogonov(病名:クルミ褐斑病(仮称))であることを確認した。
同病は国内初確認で、海外ではヨーロッパ、北アメリカ、イランで発生の報告がある。
葉の斑点は直径2~5ミリ程度。病斑の周縁部は褐色、中央部は淡褐色、周辺部はやや退緑しており、裏面には分生子層の形成が認められる。果実には直径3ミリ程度の黒色の斑点を生じ、病斑中央部には分生子層の形成が認められ、白色のワックスを噴出。この症状が発生したほ場では、秋季の収穫より前に早期落葉する場合がある。
海外の報告では、被害落葉上に形成される子のう胞子が第一次伝染源であると報告されている。長野県内でも、子のう胞子の形成、飛散を確認している。
初発時期は6月上旬頃で、以降は二次伝染を繰り返し発病は増加。梅雨期に急増し、初期に感染・発病した葉はこの時期から落葉する。落葉は8月中旬以降に目立つようになるため、収量、果実品質への影響があるとみられる。
果実の病斑(写真提供:長野県)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
2月末現在、同病に対して登録されている農薬はない。当面、以下の耕種的防除を行う。
〇被害落葉上の子のう胞子が、主な第一次伝染源であるため、前年の被害落葉は拾い集めて、土中に埋没又は焼却処分する。また、二次伝染を防ぐために、罹病葉と発病果実は見つけしだい取り除き、落葉や落下した果実は拾い集めて、土中に埋没又は焼却処分する。
〇せん定や整枝、除草を行い、ほ場内の風通しをよくする。
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