【特殊報】チュウゴクアミガサハゴロモ 果樹園地で初めて確認 富山県2025年5月15日
富山県農林水産総合技術センターは、チュウゴクアミガサハゴロモ果樹園地で初めて確認。これを受けて、4月30日に令和7年度病害虫発生予察特殊報第1号を発表した。
(提供:富山県農林水産総合技術センター農業研究所病理昆虫課)
富山県農林水産総合技術センターによると、2024年12月に県西部のリンゴ園地でリンゴの枝にハゴロモ類の卵塊を確認した(写真1)。同農業研究所内で卵(写真2)から飼育した成虫の同定を農林水産省名古屋植物防疫所に依頼したところ、チュウゴクアミガサハゴロモであることが判明した。なお、現在は同種による県内の被害は、リンゴの枝への産卵痕以外は確認されていない。
同種は中国が原産地で、韓国、トルコ、フランス、ドイツとイタリアで外来種としての侵入が確認されている。国内では2017年に大阪府で初確認。以降、神奈川県、埼玉県、福岡県、山梨県、東京都、群馬県および熊本県から病害虫発生予察特殊報が発表されている。
(提供:富山県農林水産総合技術センター農業研究所病理昆虫課)
チュウゴクアミガサハゴロモの成虫は、翅端までの体長が14~16mm、前翅長14mm程度で、前翅は茶褐色から鉄さび色。前翅前縁中央部に三角形の白斑が存在する(写真3)。幼虫は白色で、腹部から白い糸状の蝋物質の毛束を広げる(写真4)。また虫体の背面に小黒点を有し、翅芽は褐色である。
成虫および幼虫が枝を吸汁加害し、発生が多いと排泄物によるすす病が発生。産卵痕は白色で毛状の蝋物質で被覆される。成虫が寄主植物の枝皮を剥いで多数の卵を規則正しく配列された状態で産み付けるため、枝の組織を損傷し、植物体を衰弱させる。
同種は広食性で、カバノキ科、クワ科、ブナ科、マメ科、モクセイ科、ツバキ科、バラ科、ツツジ科等の様々な植物を宿主に利用することが知られている。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)4月17日現在、リンゴには同種に対して登録のある農薬はない。
(2)果樹は全般に寄主植物となることから、樹園地をよく見回り、産み付けられた卵塊を見つけた場合は切除してほ場外に持ち出し土中に埋めるか、袋に密閉したうえで処分するなど、適切に処理する。また、成虫や幼虫は見つけ次第捕殺する。
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