世界各地から収集したイネ遺伝資源「NRC」整備とゲノム情報を公開 農研機構2025年10月22日
農研機構は、世界各地から収集したイネ遺伝資源「NARO Open Rice Collection(NRC)」の整備とゲノム情報を公開した。
図1:取得したゲノム配列情報を基にNRCの623系統の各系統のゲノム配列情報を表示した無根分子系統樹。
距離が近い系統ほど、類似したゲノムを保持していることを示す
地球温暖化に伴い、気候の変動がますます激しくなり、従来の品種をもとにした育種だけでは、気候変動に対応できる新たな品種の開発が難しくなってきた。そこで、これまで育種にあまり活用されてこなかった多様な遺伝資源の中から、有用な特性を持つものを見つけ出し、活用することが重要になっているが、遺伝資源の数は非常に多く、目的に合った系統や遺伝的特徴を効率よく選び出すことが大きな課題となっている。
農研機構の遺伝資源研究センターは、この課題を解決するため、約2万4千系統のイネ遺伝資源の中から、遺伝的な多様性を保ちながら厳選し、623系統からなる「NARO Open Rice Collection(NRC)」という集団を構築した。さらに、この集団についてゲノム解析を行い、集団内の多型情報を抽出することで、有用な遺伝子を迅速に特定するための基盤となる情報を整備した。
NRCの系統の中から優れた形質の系統を選び、この基盤を用いて環境ストレス耐性に関わる遺伝子を見つけることで、将来の地球環境に適した品種の育成に活用できる系統の迅速な選択が可能になる。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(171)食料・農業・農村基本計画(13)輸出国から我が国への輸送の状況2025年12月6日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(88)ジチオカーバメート(求電子剤)【防除学習帖】第327回2025年12月6日 -
農薬の正しい使い方(61)変温動物の防除法と上手な農薬の使い方【今さら聞けない営農情報】第327回2025年12月6日 -
スーパーの米価 前週から23円上昇し5kg4335円 過去最高値を更新2025年12月5日 -
支え合い「協同の道」拓く JA愛知東組合長 海野文貴氏(2) 【未来視座 JAトップインタビュー】2025年12月5日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】『タコ市理論』は経済政策使命の決定的違反行為だ 積極財政で弱者犠牲に2025年12月5日 -
食を日本の稼ぎの柱に 農水省が戦略本部を設置2025年12月5日 -
JAの販売品販売高7.7%増加 2024年度総合JA決算概況2025年12月5日 -
ポテトチップからも残留農薬 輸入米に続き検出 国会で追及2025年12月5日 -
生産者補給金 再生産と将来投資が可能な単価水準を JAグループ畜酪要請2025年12月5日 -
第3回「食料・農林水産分野におけるGX加速化研究会」開催 農水省2025年12月5日 -
新感覚&新食感スイーツ「長崎カステリーヌ」農水省「FOODSHIFTセレクション」でW入賞2025年12月5日 -
(464)「ローカル」・「ローカリティ」・「テロワール」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月5日 -
【スマート農業の風】(20)スマート農業を活用したJAのデジタル管理2025年12月5日 -
「もっともっとノウフク2025」応援フェア 農福連携食材を日替わりで提供 JA共済連2025年12月5日 -
若手職員が"将来のあるべき姿"を検討、経営層と意見交換 JA共済連2025年12月5日 -
IT資産の処分業務支援サービス「CIRCULIT」開始 JA三井リースアセット2025年12月5日 -
「KSAS Marketplace」に人材インフラ企業「YUIME」の特定技能人材派遣サービスのコンテンツを掲載 クボタ2025年12月5日 -
剪定界の第一人者マルコ・シモニット氏が来日「第5回JVAシンポジウム特別講演」開催2025年12月5日 -
野菜との出会いや季節の移ろいを楽しむ「食生活に寄り添うアプリ」リリース 坂ノ途中2025年12月5日


































