ブロッコリー 大型花蕾生産技術で労働生産性の向上を実証 農研機構2025年11月13日
農研機構は、加工・業務用ブロッコリーの「大型花蕾生産技術」に適した品種を作型別に選定し、関東以西の主な産地7県で栽培試験を実施。その結果、全国平均の約3倍の収量が得られることを確認した。また、ほ場内の収穫可能な全てのブロッコリーを一斉に収穫することで、総労働時間を半減できることも明らかにした。
ブロッコリーは栄養価が高く人気のある野菜で、2026年には指定野菜に追加される。一方、加工・業務用ブロッコリーについては、価格の安い輸入冷凍品への依存が大きく、輸入量は過去10年間で2倍以上に増加。国内農業の振興と食料自給率の向上に向けて、輸入依存から脱却し、加工・業務用ブロッコリーの国産化を進めるには、大幅な生産コストの削減が必要となる。

加工・業務用ブロッコリーは、小房状に分けた「フローレット」の形で利用される(図1)。農研機構は、特定の品種を用いて花蕾を大型化し、フローレットの収量を増加させる「大型花蕾生産技術」を提唱しているが、全国的な普及のためには産地ごとの適性品種の選定や実証可能性を検証する必要がある。

このほど、関東以西の7県(神奈川県、長野県、兵庫県、広島県、香川県、愛媛県、熊本県)において「大型花蕾生産技術」によるブロッコリーの栽培試験を行った結果、各地で全国平均の3倍以上のフローレット収量を達成した(図2)。また、一斉収穫と混み玉出荷(図3)により総労働時間が半減し、出荷量が約20%増加した結果、労働時間当たりのブロッコリー生産量は約2.7倍に。輸入品と同水準の販売単価でも、所得換算の労働生産性は約1.5倍に増えた。さらに、冷蔵・物流設備を活用した日持ち性調査の結果、大型花蕾は加工・業務用として実用上十分な日持ち性を有することが確認された。

同技術は、「ブロッコリー大型花蕾生産技術標準作業手順書(SOP)」として公開。全国的な普及により、国産ブロッコリーが輸入品と同水準の価格で供給され、加工・業務用ブロッコリーが輸入品から国産に置き換わり、国内のブロッコリー生産振興と食料自給率の向上に貢献することが期待される。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(171)食料・農業・農村基本計画(13)輸出国から我が国への輸送の状況2025年12月6日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(88)ジチオカーバメート(求電子剤)【防除学習帖】第327回2025年12月6日 -
農薬の正しい使い方(61)変温動物の防除法と上手な農薬の使い方【今さら聞けない営農情報】第327回2025年12月6日 -
スーパーの米価 前週から23円上昇し5kg4335円 過去最高値を更新2025年12月5日 -
支え合い「協同の道」拓く JA愛知東組合長 海野文貴氏(2) 【未来視座 JAトップインタビュー】2025年12月5日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】『タコ市理論』は経済政策使命の決定的違反行為だ 積極財政で弱者犠牲に2025年12月5日 -
食を日本の稼ぎの柱に 農水省が戦略本部を設置2025年12月5日 -
JAの販売品販売高7.7%増加 2024年度総合JA決算概況2025年12月5日 -
ポテトチップからも残留農薬 輸入米に続き検出 国会で追及2025年12月5日 -
生産者補給金 再生産と将来投資が可能な単価水準を JAグループ畜酪要請2025年12月5日 -
第3回「食料・農林水産分野におけるGX加速化研究会」開催 農水省2025年12月5日 -
新感覚&新食感スイーツ「長崎カステリーヌ」農水省「FOODSHIFTセレクション」でW入賞2025年12月5日 -
(464)「ローカル」・「ローカリティ」・「テロワール」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月5日 -
【スマート農業の風】(20)スマート農業を活用したJAのデジタル管理2025年12月5日 -
「もっともっとノウフク2025」応援フェア 農福連携食材を日替わりで提供 JA共済連2025年12月5日 -
若手職員が"将来のあるべき姿"を検討、経営層と意見交換 JA共済連2025年12月5日 -
IT資産の処分業務支援サービス「CIRCULIT」開始 JA三井リースアセット2025年12月5日 -
「KSAS Marketplace」に人材インフラ企業「YUIME」の特定技能人材派遣サービスのコンテンツを掲載 クボタ2025年12月5日 -
剪定界の第一人者マルコ・シモニット氏が来日「第5回JVAシンポジウム特別講演」開催2025年12月5日 -
野菜との出会いや季節の移ろいを楽しむ「食生活に寄り添うアプリ」リリース 坂ノ途中2025年12月5日


































