岐阜県で水田転作事業 ビール酵母由来の資材活用でサツマイモ収穫1.3倍に2020年12月1日
アサヒバイオサイクルは、JAいび川、サポートいび、バイオシード・テクノロジーズと共同で、岐阜県揖斐郡池田町の水田跡地で「ビール酵母細胞壁」由来の農業資材(肥料原料)を活用した水田転作事業に取り組み、水はけの悪い水田跡地で高品質なサツマイモ栽培に成功。今年の収穫量は前年の約1.3倍になった。

人口の減少・食生活の多様化等に伴い主食用の米は需要にあった生産が行われている。水田を転用して他の作物栽培に活用することが求められているが、水田跡地は水はけが悪く転用するには大規模な排水対策が必要となり、数年かけて土壌作りをする必要がある。栽培される作物が限られることから耕作放棄地になることも多く、課題となっている。
今回の共同事業では、排水工事など新たな設備投資は行わず、主にビール製造工程で発生する副産物「ビール酵母細胞壁」由来の農業資材(肥料原料)を活用することで、水はけのよい土壌でしか育たないとされるサツマイモの栽培に成功。3月から6月にかけ、「ビール酵母細胞壁」由来の農業資材を水田跡地に活用したところ、サツマイモの発根が促進され生育状況が向上した。

サツマイモを5年前から作り始めたサポートいびでは、今回「ビール酵母細胞壁」由来の農業資材を使ったところ、生育が早くなり、通常より2週間早く収穫でき品質も良かったという。また、サツマイモの品種「紅はるか」は比較的収量が少ないが、今年は1株に10本くらいついているものや、重いものは2~3キロのものもあり、同社代表取締役専務の高橋邦彦氏は「農業資材はサツマイモ以外にも、米・麦・大豆・野菜などにも使っており、地域にも普及したい」と話している。
今後は、水田跡地での栽培も作物選択の自由度が高まることで、今後より収益性が高い作物を生産していくことも期待される。
今回各社の役割としては、JAいび川がサポートいびへ出資し、同社はサツマイモ等農作物を生産。バイオシード・テクノロジーズはビール酵母細胞壁資材を販売した。
重要な記事
最新の記事
-
【地域を診る】地域の歴史をどう学ぶか 地域学のススメ "営みの側面"見逃さず 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年9月2日
-
米の価格はどう決まる? 安定供給支える「概算金」2025年9月2日
-
全農 「ダイヤモンド誌記事は事実誤認」 公式サイトで指摘2025年9月2日
-
輸入米増加で国産米販売落ちる 中食・外食向け 7月2025年9月2日
-
2025年産米 JA仮渡金(概算金)県別まとめ2025年9月2日
-
米価 3週ぶりに下落 5kg3776円2025年9月2日
-
生産量増加でも市中価格が値下がりしない不思議【熊野孝文・米マーケット情報】2025年9月2日
-
「コシヒカリ」2万6000円 「需要上振れと渇水で空気変わる」 全農ひろしま2025年9月2日
-
加工食品カーボンフットプリント(CFP)算定 ロールモデルとなる食品事業者を募集 農水省2025年9月2日
-
JAグループ「笑味ちゃん」と「ハローキティ」がコラボ「国消国産」応援2025年9月2日
-
「全農リポート2025」発行 JA全農2025年9月2日
-
デジタル防災訓練発表会 千原ジュニアさん、ゆうちゃみさんが防災への思いを語る JA共済連2025年9月2日
-
東京信連 子会社からのリース債権譲渡を完了 JA三井リースグループ2025年9月2日
-
JAぎふ産直店とコラボメニュー ASTY岐阜「だいすき!岐阜フェア」開催2025年9月2日
-
『ろうきんSDGsReport2025』発行 支え合う共生社会の実現へ 全国労働金庫協会2025年9月2日
-
「KOMECT(TM)」が「アグリノート」と圃場データを連携2025年9月2日
-
【機構改革・役員人事】丸山製作所(10月1日付)2025年9月2日
-
冷凍あんぽ柿クレープに桃すくい「ふくしまフードフェス2025」6日から開催2025年9月2日
-
坂ノ途中 スーパーマーケットへの出店が加速 関西圏で集中的に展開2025年9月2日
-
令和7年度「ジビエハンター育成研修」オンライン 受講者を募集 一成2025年9月2日