国内外ともに売上高減少 20年12月期決算短信 クボタ2021年2月17日
クボタは2月15日、2020年12月期の決算短信を発表した。
売上高は1兆8532億円で前期比668億円(3.5%)減少した。国内売上高は機械部門が新型コロナウイルスの感染拡大や前期の消費増税の影響などで減少したほか、水・環境部門も環境関連製品や合成管などの民需向けの製品が減少し、前期比302億円(4.8%)減の5952億円となった。
海外売上高は前期比366億円(2.8%)減の1兆2580億円。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に巣ごもり需要が伸長する一方、生産や出荷の遅れなどで機械部門が大きく減少した。当期の海外売上高比率は前期比 0.5ポイント上昇し、67.9%となった。
部門別の状況は次のとおり。
機械部門の売上高は前期比3.2%減の1兆5088億円、売上高全体の81.4%を占めた。国内売上高は前期比4.4%減の2929億円となった。消費増税前の駆け込み需要の反動減や新型コロナウイルスの感染拡大に伴う販売活動の自粛などが影響し、農業機械が大幅に減少した。
海外売上高は前期比2.9%減の1兆2159億円。北米では、4月以降の堅調な需要や新機種効果などで、ディーラーから最終顧客への小売は好調に推移した。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う生産の遅れなどで同社からディーラーへの卸売が翌期にずれ込んだため、建設機械やトラクタの売上が減少、ディーラーの在庫水準も大きく低下した。欧州は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ディーラーが一時的に営業を停止したことやエンジンのOEM先の減産でエンジン、建設機械、トラクタともに前期を下回った。アジアでは、タイのトラクタが良好な雨季の天候による年後半の回復を受け、小売は微増だったが在庫調整の影響で売上は減少した。一方、経済活動再開後の需要回復を受け、中国のエンジンや農業機械が増加したほか、インドの農業機械なども伸長しアジア全体では前期を上回った。 同部門のセグメント利益は、前期比11.5%減の1796億円となった。
パイプインフラ関連製品など水・環境部門の売上高は、前期比4.3%減の3158億円。売上高全体の17.0%を占めた。国内売上高は前期比4.8%減の2740億円。ダクタイル鉄管や工事事業などが伸長した一方、新型コロナウイルス感染拡大の影響で合成管、素形材、スパイラル鋼管、空調機器などが民需向けを中心に低調に推移した。環境関連製品は福島県双葉町での廃棄物処理施設の建設に伴う売上が一巡したことから前期を下回った。
海外売上高はダクタイル鉄管や素形材が伸長したが、環境関連製品が減少し前期比1.0%減の418億円。同部門のセグメント利益は原材料価格が低下したものの、国内の減収やプラント建設のコスト増などが影響し、前期比7.9%減少の259億円となった。
その他部門の売上高は前期比9.3%減の287億円で、売上高全体の1.6%を占めた。同部門のセグメント利益は前期比6.1%増の38億円となった。
2021年12月期の売上高は前期比1968億円増の2兆500億円を見込む。国内市場では機械部門、水・環境部門ともに新型コロナウイルスの感染拡大に伴う低迷からの回復が見込まれることから、国内売上は増加すると予想。海外市場では、機械部門の底堅い需要やディーラーへの卸売が前期からずれ込むことなどを背景に、北米での大幅な増収を見込んでいることから、海外売上は大きく増加する見通し。
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