先まで詰まった「わくわくコーン82」 種苗会社が農業をオール提案 カネコ種苗2017年1月18日
カネコ種苗(株)は1月18日と19日、東京都内で見本市を開く。「花美しく実り豊かに未来創造」をテーマに、同社が力を入れている種苗などの5つの柱を紹介。種苗店、量販店などのバイヤーを中心に2日間で3500人以上の来場を見込んでいる。
ネット関係のバイヤーが2、3年の間で急増するなど、注目となっている同社。今回は種苗会社だからこそトータルで提案できる農業について紹介する。
カネコ種苗が推しているのは昨年から発売を始めたスイートコーン「わくわくコーン82」だ。倒伏しにくく、先端まで実が詰まっていることが特徴で良品質な商品として出荷できる。中玉トマト「レッドオーレ」、サツマイモ「シルクスイート」なども人気で主力商品となっている。
担当者は「食味の良さにはこだわりをもって品種開発をしている。食べてもらえばわかります」と自信をもってPRする。会場では多品種との食べ比べやスープなどの試食をふるまった。来場客は「おいしさ」に驚きの表情をみせていた。
養液栽培では「少ない労力で収益があがる」ことをテーマに開発を行っている。展示されたスプレーポニックは水と肥料で栽培するが、トマトでは木の伸びと実をつけるバランスを肥料で調節できる。
また植物工場や養液栽培で推奨するリーフレタスの品種「マルチリーフ」にも新しく2品種が追加された。株元をカットすると葉だけがバラバラになるという品種で、養液栽培と育成品種の提案が同時にできる種苗会社ならではの強みを活かした。
ヤシを原料にしたココブロックなどは、宮城県で塩害被害のあった地域で導入され、イチゴ栽培に使われている。データで管理できる栽培の仕方は企業の農業参入や経験のすくない新規就農者、天災を受けた土地で活用が期待できる。
肥料では10年前からの商品「ベストマッチ」シリーズを展示。ポリウレタン樹脂でコーティングされており、柔らかいのに強度がある。一般的な肥料より高値ではあるが、「元肥イッパツ 追肥いらず」をキャッチコピーに省力化の面で期待できる。
実際にベストマッチを導入している大型農業法人のレタス農家では、追肥するとレタスに土が混じりやすくなる点や省力化の利点から使用しているのだという。台風や雨でも粒が残っていれば効果が持続できる点でも人気で、売り上げは伸びている。
昔からある緑肥の大麦「てまいらず」、エン麦「ニューオーツ」などは近年の研究成果でキタネグサレセンチュウの密度を低減する効果がわかった。雑草の抑制だけでなく、付加価値をあらためて見直したい商品だ。
農家向けの花きでは1月から発売のトルコギキョウ「ジュリアスライトピンク」などが注目。フリルがありゴージャスで、切り花単価が高い。花弁が厚くて花もちがよい。
家庭菜園の苗は「初心者でも育てやすい」をテーマに「Jgarden(ジェイガーデン)」シリーズを展開。4月からの新品種ニューギニアインパチェンス「ジーニ」は露地栽培でも雨水だけで株が成長する。
野菜苗ではラベルにその品種を使った料理の写真を掲載したナス「極(きわみ)」の2品種に注目。消費者が食卓にならぶ野菜をイメージして購入ができるよう工夫されている。
(写真)バイヤーと質問飛び交う会場、スイートコーン「わくわくコーン82」、ラベルに特徴あるナス「極(きわみ)」
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