日本農業の強さ――それは付加価値にあり2016年12月29日
東京オリンピックに向けてタイ・マレーシア・インドネシア・フィリピンが自国食材を日本市場に売込むためにエスニック料理のフランチャイズを準備し始めている。ファンドと各国の経済・農業関連省庁、商工会議所が連携をとっている。エスニック高級食材の輸出のみならずインディカ米(中・長粒米)の外食・中食、そして家庭調理市場へと。
既にグローバルGAPを取得している農場・法人を中心として生鮮食材から加工食品までが業界のアライアンスを組み、きたる東京オリンピックを訪日観光客ピークのタイミングと捉え日本国内市場のみならず海外展開への食の一大イベントのチャンスと考えている。
戦略はフードコート型出店と単独レストランフランチャイズの展開、既に東南アジア日本人観光訪問客対象の市場調査が昨年よりなされている。
※ ※ ※
一方日本はようやく日本米輸出担当部局が霞ヶ関に発足。ここでとんでもない誤解が生じている。
輸出の障壁をコストと考えている一部議員とフォローせざるを得ない農林水産省、しかしその実態は非関税障壁である。なぜ日本の米を燻蒸しなければ中国は玄米を輸入させないのか? 理由は中国が環境汚染からくる自国産の米に対する消費者の安全性への不安が増すことへの懸念である。
昨年から本物のアジアへの日本食チェーン店出店が多くなりアジア全域で本物志向へのニーズが増してきた。日本の農産物輸出戦略の優先順位を「まず隗より始めよ」になぞらえ「まず米より始めよ」、安全な食材・食を求める日本産米を求める顧客がいる中国市場へそして新たな食文化として日本食を捉える東南アジアへ。
コスト競争力ではない付加価値それは日本農業の強さ、安全性への意識。グローバルGAPの様な国際認証を持つ日本産農産物。何を消極的になる必要があるのか。
攻めの農業とはそういう意味と解釈する。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日
-
キウイブラザーズ新CM「ラクに栄養アゲリシャス」篇公開 ゼスプリ2025年4月30日
-
インドの綿農家と子どもたちを支援「PEACE BY PEACE COTTON PROJECT」に協賛 日本生協連2025年4月30日
-
「日本の米育ち 平田牧場 三元豚」料理家とのコラボレシピを発表 生活クラブ2025年4月30日
-
「子実トウモロコシ生産・利活用の手引き(都府県向け)第2版」公開 農研機構2025年4月30日
-
「金芽ロウカット玄米」類似品に注意を呼びかけ 東洋ライス2025年4月30日
-
令和7年春の叙勲 JA山口中央会元会長・金子光夫氏、JAからつ組合長・堤武彦氏らが受章2025年4月29日
-
【農協時論】農政の基本理念と政策へのJA対応 宮永均JAはだの組合長2025年4月28日