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中国・黒竜江省の稲作 技術高く・優れた品質 日本との技術交流望む2016年9月27日

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 NPO中央区日中友好協会(東京都中央区)は、9月11日から14日にかけて中国黒竜江省の視察研修(団長=佐藤喜作・農協協会会長)を企画し、同省?化市の慶安県を訪ねた。同県は米の産地で、収穫直前の稲穂が一面に広がり、波打っていた。栽培方法や収量は日本に劣らず、品質面でも高い水準にあるとの印象を受けた。短時間の訪問だったが、垣間見た慶安県の稲作を報告する。

稲作の試験ほ場で水稲の状況をみる佐藤会長米の農業集団の刈り取り前の水稲マルチ栽培の水稲試験ほ場

 慶安県は黒竜江省の省都ハルピンの北、200キロ余りにある町。6つの鎮(町)と8つの郷(村)からなり人口は41万人。ハルピンからのまっすぐな高速道路を走って慶安県に入ると、それまでのトウモロコシや雑木林の風景が、稲穂が実る水田に変わる。高速道路を降りると県のトップである李立新県長が副県長以下、県の幹部とともに待ち受け、パトカーで先導。有機栽培の試験ほ場を案内していただいた。
 収穫期を迎えた水稲は外見上は日本の水田の状態と変わらず、植栽密度、草丈、分けつ、穂数もほとんど同じとの印象だった。収量は10aで900キロ(モミ換算)とのことで、日本の平均を超えている。試験地の水田には黒マルチが残っており、よく見ると「紙膜降解実験田」の看板があった。雑草抑制と保温のマルチだが、使用後の処理が難しいと話していた。
 次に訪れたのは農業集団のほ場。約30haの規模で、案内の看板には「国際1等米」とあった。土壌は真っ黒の粘土質で、手でこねると粘土細工の粘土のようだった。乾燥したところでは白く固まっており、土づくりに問題があるのではとの印象だった。
贈答用と見える米の価格は日本の水準を超える(ハルピン市内スーパで) 精米企業も訪れた。(株)サタケの精米施設を導入し、緑色(有機)米の販売を主とする企業で、長粒・単粒を問わず、選りすぐった米を扱っている。贈答用と思われる展示米の値段を見ると、安い米で5キロ42.8元(約700円)、最も高い米になると5キロ135元(約2100円)という驚異的な価格。日本の品種らしき米は見当たらず、「稲華香」ブランドの米が目についた。
 稲作ほ場の視察後、意見・情報交換を行った。李県長の説明によると慶安県は7つの川の源流があり、水量豊富で水質がよく、米の栽培に適している。水稲は長粒種、単粒種合わせて20種類くらいある。県産米は有機米として認定されており「専門家からも慶安は中国でもっとも優れた米を作る基地」との名称をもらっている。李県長は「品種の改良、人材の交流、農産物の付加価値を高める加工に日本の協力が欲しい。かつて主要作物だった大豆の復活をめざしている。特にどの品種がこの地に適しているのか分からず模索しているところだ」と、日本の協力を求めた。
 同席した大豆に詳しい、ハルピンにある東北大学食品学院の韓建春氏は「『民以食為天(民は食を以て天と為す)』で、食がないと国は安定しない。このためいま政府は、中国の東北地方を食料基地とするための政策を積極的に打ち出している」と、食料輸入が増えている中で政府の農業重視の政策を評価する。
 日本側からは食生活の変化や高齢化による米消費の減少、農業産出額における地位の低下など、日本の米をめぐる情勢を説明。特に家畜の餌にする飼料米生産の話は中国側を驚かせたようだ。
(写真)稲作の試験ほ場で水稲の状況をみる佐藤会長。米の農業集団の刈り取り前の水稲。マルチ栽培の水稲試験ほ場。贈答用と見える米の価格は日本の水準を超える(ハルピン市内スーパで)

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