【2018年JAの米実態調査から】5年後も主食用生産量を維持 コスト抑制技術に高い期待感(1)2018年8月30日
・5年後の水田農業を全国のJAが予測
(一社)農協協会では、毎年「JAの安心・安全な米づくりと防除対策について」の実態調査を実施してきているが、その2018年の調査結果がまとまった。主要な調査結果を、米の作付関連(今回)と防除対策(次回)に分けて紹介する。
【調査の概要】
この調査は、水稲作付面積100ha以上の全国566JAを対象に、各JAの水稲関係担当の方(営農・購買)にご回答いただいた。調査方式は、郵送による自記入式アンケート調査で、調査期間は2018年2月16日~5月31日。回答数は506件(回収率89.4%)。
「回答JAの地区別件数」
○北海道=46件(回収率95.8%)
○東日本地区(東北6県、関東7都県、甲信越3県、北陸3県)=218件(回収率89.0%)
○西日本地区(東海」4県、近畿6府県、中国5県、四国4県)=166件(回収率91.7%)
○九州地区(九州7県、沖縄)=76件(回収率89.4%)
◆集荷率は53%―JAの作付面積と集荷率
回答した1JA当たり(以下、とくに断りがない場合は、1JA当たりの数値)の全国平均水田面積は3530haで、集荷率は53%となっている。昨年の調査では水田面積3522ha、集荷率53%だったので、いずれもほぼ前年並みだと。
地区別にみると、北海道が3031ha、82%、東日本が4491ha、60%、西日本が2484ha、39%、九州が3314ha、45%となっており、集荷率が昨年と同様に東高西低となっていいる。
また、担い手への集積率は、2017年年度は全国平均で37%だったが、5年後の22年度には46%に高まると予測されている。とくに東日本では39%からほぼ水田面積の50%へと大幅に集積率が高まると予測されている。
◆北海道・東日本で増、西日本は減―面積・生産量
図1は、主食用米の作付面積と生産量について聞いたもの。全国的には作付面積、生産量については昨年調査ではいずれも5年後減少すると予測されていたが、今回調査ではぼ現状と変わらないと予測されている。しかし、地区別には次のように異なる傾向となっている。
地区別にみると、北海道と東日本では、17年産と比べて5年後には作付面積と生産量が増えるとよそくされているが、西日本では減少すると予測され、九州では作付面積は微減するが生産量は微増すると予測されている。
(以後、とくに断りがない限り増減は2017年産との比較)
2ページは加工用米、飼料用米、輸出用米、転作用大豆・小麦の作付面積や生産量等を掲載しています。
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