米粉パンの新品種開発 西日本向きの「こなだもん」2015年4月3日
農研機構はこのほど、西日本に適した米粉パン専用水稲新品種「こなだもん」を開発し、1日発表した。米粉のつぶが細かく、でんぷん損傷が少ない米粉ができ、パンの製造に適する。
でんぷん損傷とは、粉砕時の圧力・熱などで、穀物中のデンプン粒が損傷することで粉の吸水性や酵素感受性が高まり、パンの品質に影響する。「こなだもん」はこの損傷割合が低く、パンのふくらみが良く、型くずれしにくい特徴がある。
「ヒノヒカリ」と「放育5号」の交配種(旧系統名「西海269号」)で、出穂期や収穫時期、それに収量など、西日本で広く栽培されている「ヒノヒカリ」とほぼ同じ。
2012年から、兵庫県の但馬地方で、農業団体が試作し、昨年から兵庫県内の生協で米粉10%を含む米粉パンを試験販売している。
同機構は「27年度から生産を拡大し、将来的には100ha以上の作付けが見込まれる」と期待する。種子の入手や試作希望は農研機構広報普及室TEL:096‐242‐7682まで。
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