富山県の23年産米の仮渡金(概算金)2年連続全銘柄で上昇 コロナ前の水準に2023年9月14日
JA全農とやまは、富山県内の各JAに示した2023年産米の仮渡金(概算金)を、2018年秋に本格販売を開始した新品種「富富富(ふふふ)」や、主力品種の「コシヒカリ」、「てんたかく」、「てんこもり」で、いずれも2022年産米に比べて60キロ当たり700円~1300円増額することを明らかにした。コロナ禍の影響を受ける20年産米と同水準に並んだ。
JA全農とやまが各JAに示した2023年産米の仮渡金(概算金)は、「富富富」が1万3800円、「コシヒカリ」が1万3000円で、2022年産米より700円増額。早生品種「てんたかく」と晩生品種「てんこもり」は、2022年産米より1300円増の1万1600円とした。
今回の仮渡金の引き上げについて、JA全農とやまの米穀担当者は、「民間在庫量が減少傾向にあり需給が高まる見込みであることと、肥料や燃料などの価格高騰を受けた生産コストの上昇を踏まえた」と話す。2年連続での増額については「これまでが低すぎた。ようやく標準に戻せたと感じている」という。
農水省から発表された8月15日現在の作柄概況では、富山県は「平年並み」と見込まれている。他県同様、今夏は高温・少雨の傾向があり「収量への影響はないようだが、品質への影響は避けられないとみている」と話す。
一方で、「富富富」は高温への耐性を備えている品種という。収穫が始まったばかりで、全体の作柄が判明するのはこれからとしながら、「他品種に比べて品質への影響が少ないことを期待したい」と話す。
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