自己改革の一層の加速を 組合員との話し合いさらに(下) 農協研究会JA改革で議論2016年12月8日
ディスカッション
◆占領下の沖縄でも
ディスカッションでは、おきなわの普天間朝重専務が、米軍占領下の沖縄における農協攻撃で、総合農協解体の「キャラウェイ旋風」という、今の農協攻撃と同様、背景にアメリカの動きがあったことを報告。また、同JAは東南アジアに近いという地理的条件を生かし、農産物の輸出に力を入れており、輸出促進や生産資材価格低減など、自己改革のためのプロジェクトチームを立ち上げているが、全農との連携が不可欠で、「言葉や仕組みの問題があり、全農が入ると輸出がやりやすくなる。早く方針を出してほしい」と訴えた。
全農の生産資材購買事業改革について、取引の当事者でなく、情報提供サービスの組織に転換するということについて、「買う気のない人が価格情報に興味を持つものだろうか。経済行為としてあり得ない。経済界の人が(規制改革推進委員会の)委員になっているが、商取引として成り立たないのは分かっているはず。こうした意見が出る仕組みそのものが問題だ。そのような組織が〝第2全農〟として成り立つ訳がない」との意見があった。
JA改革の一つに法人との関係強化がある。生産資材の価格引き下げなどで全農の吉永専務は「大型法人へのアプローチはスピード感をもってやりたい」と述べた。また、全国14JAの組合長からなる生産資材事業委員会で、その具体的施策を検討し、来年3月までの組織討議を経て、具体化できるものから具体化するとの考えを明らかにした。
◆准組問題と両天秤
信用事業の代理店化はJAの選択になっているが、神奈川県JAはだのの宮永均専務は「JAの内部統制はかなり整っている。JAバンク法に明記されてはいるが、准組合員の利用規制にも係わることであり、事業譲渡は避けたい。しかし、このままではレベル格付けで、譲渡を選択せざるを得ない状況になるのではないか」と危惧する。
会場からは、「信用事業譲渡も、農協法のもとでの中央会廃止が准組合員の利用規制と天秤にかけられたときと同じようになるのではないか。事業譲渡すれば農協法対象外となり、准組合員は問題クリアできる。今から議論しておくべきだ」などの意見があった。
全中や連合会のJA改革の情報が伝わらないことも議論になった。全中が計画しているアンケート調査について、「認定農業者がJAにバツをつけたらアウト。役所の動きは速い。これに負けないよう全中はスピード感をもって進めて欲しい」。また全中に対しては「今まで通りナショナルセンターとしての機能が必要。JA監査法人も早く設立し、会員であっても監査は別の監査法人へということにならないように」と、全中への要望があった。
JA監査法人に関しては、法人設立に必要な16人の役員を確保して作業を進めていることを明らかにした。このほか、離島の組合長からは「経済事業も大切だが、生活インフラを含め生活事業がメイン。金融はその代表であり、員外を含め協同活動が欠かせない。その辺の配慮も」、「JAグループの経営も、金融機関も厳しい運営が迫られる。先を見越して地域、農業者、利用者の期待に応え、協同組合の根幹を外さないよう大胆にチャレンジするべきだ」などの声があった。
(写真)JA改革の方向で活発な意見が出た農協研究会
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