地域医療を守る病院協議会 診療報酬算定の要件緩和を2017年10月16日
地方の病院が抱える課題を検討する全国自治体病院協議会は、「地域医療を守る病院協議会」を設立し、診療報酬算定に関する要件緩和について、要望事項をまとめた。医療資源の少ない地域に配慮した評価の対象地域および対象医療機関の範囲拡大などを求めている。10月11日発表した。
同協議会は全国自治体病院協議会のほか全国厚生農業協同組合連合会(JA厚生連)、日本慢性期医療協会、全国国民健康保険診療施設協議会、地域包括ケア病棟協会など、地方で医療や診療に関わる病院で構成。「医師の地域偏在対策」や「地方の病院に対する診療報酬のあり方」、特に医療資源の少ない地域に配慮した診療の評価、対象地域・医療機関の範囲拡大などについて協議するとともに、国や地方自治体に対する要望活動などを行なう。
(写真)地方の病院の医師不足を訴える邊見会長(記者会見で)
自治体病院やJA厚生連病院など、地方で診療活動する病院は、深刻な医師・看護師不足に陥り、診療科の休止や病棟閉鎖に追い込まれる病院が増えている。また、平成14年度に診療報酬(本体)が初めてマイナス改定されてから平成20年度まで4回連続でマイナス改定という厳しい状況が続いている。
このため同協議会では、要望事項として(1)算定要件の緩和、(2)医師の偏在対策、(3)働き方改革を挙げる。具体的には感染防止対策加算、褥瘡(床ずれ)ハイリスク患者ケア加算、地域包括ケア病棟入院科の算定要件緩和、さらに地域包括ケア支援病院の新設、へき地加算の増点などとなっている。また医師の長時間の時間外労働の解消も求めている。
要望を取りまとめた同協議会の邊見公雄会長は「全ての医療がそろわないと報酬がもらえないという、オール・オア・ナッシングでなく、少しは算定に入れてほしい。また医療資源の少ない地域の指定がころころ変わるのも困る。医師の超過勤務は申告で、医療サービスの縮小か医師の増員しかない」と、医師不足の深刻さを強調した。
重要な記事
最新の記事
-
【JA全農の若い力】家畜衛生研究所(1)養豚農家に寄り添い疾病を防ぐ クリニック北日本分室 菅沼彰大さん2025年9月16日
-
【石破首相退陣に思う】戦後80年の歴史認識 最後に示せ 社民党党首 福島みずほ参議院議員2025年9月16日
-
【今川直人・農協の核心】全中再興(6)2025年9月16日
-
国のプロパガンダで新米のスポット取引価格が反落?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年9月16日
-
准組合員問題にどう向き合うか 11月15日に農協研究会開催 参加者を募集2025年9月16日
-
ファミリーマートと共同開発「メイトー×ニッポンエール 大分産和梨」新発売 JA全農2025年9月16日
-
「JA共済アプリ」が国際的デザイン賞「Red Dot Design Award2025」受賞 国内の共済団体・保険会社として初 JA共済連2025年9月16日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」北海道訓子府町で じゃがいもの新品種「ゆめいころ」を収穫 JAタウン2025年9月16日
-
山形県産「シャインマスカット」品評会出品商品を数量限定で予約販売 JAタウン2025年9月16日
-
公式キャラ「トゥンクトゥンク」が大阪万博「ミャクミャク」と初コラボ商品 国際園芸博覧会協会2025年9月16日
-
世界初 土壌団粒単位の微生物シングルセルゲノム解析に成功 農研機構2025年9月16日
-
「令和7年8月6日からの低気圧と前線による大雨に伴う災害」農業経営収入保険の支払い期限を延長(適用地域追加)NOSAI全国連2025年9月16日
-
農薬出荷数量は1.3%増、農薬出荷金額は3.8%増 2025年農薬年度7月末出荷実績 クロップライフジャパン2025年9月16日
-
林業の人手不足と腰痛課題解消へ 香川西部森林組合がアシストスーツを導入 イノフィス2025年9月16日
-
農業支援でネイチャーポジティブ サステナブルの成長領域を学ぶウェビナー開催2025年9月16日
-
生活協同組合ユーコープの宅配で無印良品の商品を供給開始 良品計画2025年9月16日
-
九州・沖縄の酪農の魅力を体感「らくのうマルシェ2025」博多で開催2025年9月16日
-
「アフガニスタン地震緊急支援募金」全店舗と宅配サービスで実施 コープデリ2025年9月16日
-
小学生がトラクタ遠隔操縦を体験 北大と共同でスマート農業体験イベント開催へ クボタ2025年9月16日
-
不在時のオートロックも玄関前まで配達「スマート置き配」開始 パルシステム千葉2025年9月16日