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JAの活動:JAの現場から考える新たな食料・農業・農村基本計画

【シリーズ:JAの現場から考える新たな食料・農業・農村基本計画】海野文貴JA愛知東組合長 「農あらずんば何をか食らわん」2020年5月7日

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「農は国の基」が基本計画の神髄
JA愛知東代表理事組合長海野文貴

新型コロナウイルス感染症が拡大し「緊急事態宣言」が5月末まで延長された。食料自給率がわずか37%という日本の食料安全保障を揺るがす事態が現実味を増すなかで、今回の新基本計画は策定された。新型コロナウイルス問題を乗り越えながらこれからの10年、どう活力ある農業・農村を築いていくのか。今回は愛知県のJA愛知東の海野文貴組合長に、中山間地域における基本計画のもつ意味について提言してもらった。

◆中山間地農業に光が

JA愛知東代表理事組合長 海野文貴氏1私たちは愛知県の奥三河にある中山間地農協で、管内の人口約5万4000人。新規就農者もここ8年ほどで約80名が農業に夢と希望を持ち夏秋トマトやいちごなどを頑張って地域農業を支えてくれています。食料・農業・農村基本計画は、期待の持てる内容と思います。この若者たちが希望を持てる基本計画でなくてはならないからです。
食料・農業・農村基本法の4つの基本理念である食料の安定供給の確保、多面的機能の発揮、農業の持続的発展、農村の振興が反映されていると思います。
しかし、中山間地の農協としては「多面的機能の発揮」をもう少し強調してほしいとも思いました。20年ほど前、農業、農村には地下水を蓄え、水田には洪水防止機能があり、ダム機能に換算すると莫大な国家予算に匹敵すること等「見える化」的な表現で国民に理解が進みました。農業、農村の価値を「食べ物だけでなくすごいこと」と誇らしく伝えられたことがあります。数年前の調査で特に若い世代ほどこの「多面的機能の発揮」という言葉自体知らない傾向があるとのことです。
また、産業政策と地域政策の両輪により国内の生産基盤の強化をはかり食料自給率の向上をもって食料安全保障の確立を目指しており、この政策バランスがいいとの評価が一般的であると思います。
特に中山間地の農業を担うJAにとって、農業を次世代に継承するための規模の大小や条件に関わらず「生産基盤を強化していく」という規模拡大路線の農政から脱却した 足腰の強い農業の樹立を目指す表現は、中山間地農業に光が当てられていると感じています。現場の意見も、反映されているのではないかと思います。
そう思う背景には、これまでの5年間における農協改革集中推進期間、産業政策にウエイトが置かれ、TPPを始め加速する貿易自由化に拍車がかかり、「岩盤規制」と称し、農協法改正、全国農協中央会は一般社団法人に、県中央会は連合会に、監査のあり方も変え、種子法が廃止される等、心にアレルギーがありどういう基本計画になるのか心配だったからです。農業協同組合として「今だけ、金だけ、自分だけ」という経済至上主義を嫌う考え方があり、そういう意味で産業政策と地域政策のバランスを歓迎したいと思います。
 

◆厳しい状況のいまこそ協同組合の力を

JAにとっても計画の中で「農業経営の安定供給、農業の多面的機能の発揮等において重要な役割を果たすことが期待さています。地域の農業・生活インフラを支える役割を果たしつつ、経営の持続性が確保できるよう引き続き、自己改革を促す」とあります。
しかし、これはあくまで計画でありこれから基本計画をどう推進し、具体化するため、どんな政策が打ち出されるかにかかっていると思います。
また、政策を実行に移すには予算が必要です。国の財政も国債だよりで、特に史上最悪とされる世界的な景気後退の大恐慌と比べられる新型コロナウイルス感染症の影響は、計り知れず大変厳しい状況が続くことが懸念されます。
しかし、協同組合は世の中が弱者にとって厳しい時、力を合わせ助け合う人々の試行錯誤の結果として産声をあげました。国の政策に頼るところは大ですが、こんなに厳しい時だからこそ農家組合員を守ること、JA綱領にある協同組合運動の基本的な原則(自主、自立、参加、民主的運営、公正、連帯等)に基づき行動しなければならないと考えています。地域、組合員と共に何ができるか考え、基本計画を通じて私たちは農家所得の向上、そして地域に農業と協同組合への理解を更に深めなければなりません。
協同への理解という点で新型コロナウイルスが問題となり始めた時、JA愛知東助け合い組織の皆さんに「マスクを手作りしていただけませんか」と相談しました。
なんと助け合い組織の女性達は材料すら入手困難の中、「家の光」や「日本農業新聞」からマスクの作り方を入手。その6時間後に試作品を完成させ、翌日には量産体制に入り、ほぼ3日間で約1000枚の手作りマスクを完成させたのです。この迅速な対応と機動力に敬意と感謝です。さらに地元の教育委員会を通じ、子供用の手作りマスク900枚を届けることもできました。
また、農業ではここ数年の異常気象は毎年の様に農家を苦しめています。台風など風水害、地震被害も同様です。農業は気象産業と言われ、自然界のリスクと隣り合わせです。人類の歴史はウイルスとの戦いでもあり、新型コロナも自然由来だとするならば、農業界は新型コロナウイルスの影響に負けられません。
こういう時にこそ、食料安全保障を始め農業、農村の大切さを広く深く国民に考えて頂く時だと思います。「農は国の基」、「農あらずんば何をか食らわん」です。それが、食料・農業・農村基本計画の神髄だと思うのです。

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