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農薬:防除学習帖

みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(82) 4-キノリル酢酸【防除学習帖】第321回2025年10月25日

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 令和3年5月に公表され、農業界に衝撃を与えた「みどりの食料システム戦略」。防除学習帖では、そこに示された減化学農薬に関するKPIをただ単にクリアするのではなく、できるだけ作物の収量・品質を落とさない防除を実現した上でKPIをクリアできる方法を探っており、そのことを実現するのにはIPM防除の活用が重要だ。そこで、防除学習帖では、IPM防除資材・技術をどのように活用すれば防除効果を落とさずに化学農薬のリスク換算量を減らすことができるのか探りたいと考えている。

 IPM防除では、みどり戦略対策に限らず化学的防除法以外の防除法を偏りなく組み合わせ、必要な場面では化学的防除を使用して防除効果の最大化を狙うのが基本だ。その際、農薬のリスク換算量を減らせる有効成分や使用方法を選択できればみどり戦略対策にもなるので、本稿では現在、農薬の有効成分ごとにその作用点、特性、リスク係数、防除できる病害虫草等を整理し、より効率良く防除できてリスク換算量を減らすことができる道がないかを探っている。そのため、登録農薬の有効成分ごとに、その作用機構を分類し、RACコードの順番に整理を試みている。現在FRACコード表日本版(2023年8月)に基づいて整理し紹介しているが、整理の都合上、FRACコード表と項目の並びや内容の表記方法が若干異なることをご容赦願いたい。

38.4-キノリル酢酸
 (1)作用機構:[U]不明(作用点が複合体Ⅲであることから呼吸と考えられる)
 (2)作用点:複合体Ⅲ(結合部位不明)
 (3)グループ名:4-キノリル酢酸/FRACコード[U16]
 (4)殺菌剤の耐性リスク:不明だが中程度と予測(QoIとは交差しない)
 (5)耐性菌の発生状況:無し
 (6)化学グループ名/有効成分名(農薬名):
    このグループには現在のところ1つの化学グループおよび有効成分名、農薬名がある。   
    [1]:4-キノリル酢酸/テブフロキン(トライ)
 (7)グループの特性:
  このグループに属するテブフロキンは、ミトコンドリア電子伝達系における複合体Ⅲのいずれかの部位を阻害する呼吸阻害と考えられている。散布された後、速やかに作物体内に浸透し、水平方向と垂直方向のいずれの方向にも移行して、予防・治療の両効果を発揮する。それにより、感染阻害の他、病斑形成、病斑進展、胞子発芽、菌糸伸長を阻害し、病害の蔓延を防ぐことができる。
 (8)リスク換算係数とリスク換算量削減の考え方:
     この化学グループに属するテブフロキンのリスク換算係数は0.316で基準年のリスク換算量は1.4トンと少量でリスク換算量総量に対する割合は低い。加えて、稲の重要病害であるイネいもち病に予防・治療の両効果があり、また、近年増加傾向にあるイネ稲こうじ病にも効果を示す貴重な薬剤であることから、耐性菌対策を実施しながら、削減することなく使用を継続した方が良いと考えられる。
 (9)テブフロキンの農薬登録がある主要病原菌一覧
     テブフロキンの農薬登録がある主要作物・病害名・病原菌別有効成分の一覧を次表に示した。これらの他、他の殺菌剤との混合剤も存在するので、実際の使用前には必ず製品のラベルにて登録内容(適用作物・適用病害・使用方法等)を確認して正しく使用してほしい。

テブフロキンの農薬登録がある主要病原菌一覧

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