JAの活動:今さら聞けない営農情報
SDGs 6【今さら聞けない営農情報】第85回2021年1月16日
17のゴールと169のターゲットが定められたSDGs。「行動の10年」として、国民一人ひとりにできることをしっかりと考え、一歩踏み出す姿勢が求められています。「いまさら…」では、SDGsのうち農業に関係する項目について、農業関係者がどのように取り組んだらいいのかを考察しています。
今回は、SDGsゴール4番目、「4.質の高い教育をみんなに」を紹介します。
このゴールの意味は、「すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する」で、10のターゲットがあります。
そのターゲットの概要は表のとおりで、教育に関することです。子供のことからの教育の在り方や平等に教育を受ける機会の設立などであり、基本的な教育制度が整っている日本では、課題はありますが、すでに実行されている内容です。ただ、よく見ると、4.3、4.4については、農業にとっても重要なターゲットです。
まず、「4.3 2030年までに、全ての人々が男女の区別なく、手の届く質の高い技術教育・職業教育及び大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。」です。
日本において農業は、工業などの第2次産業や、第3次産業に比べて重要度が低くみられがちであり、特に職業教育においてはまだまだ不足しております。農業高校や農業大学校を卒業後に農業に就業する学生が少ない現状を考えても、まだまだ改善の余地がありそうです。
次に、「4.4 2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。」です。
現代の日本において働き手不足はどの産業も同様ですが、特に担い手の高齢化が著しい農業ではさらに深刻で、産業として維持できる見込みがある農地面積は、現在の耕作面積の約半分というありさまであり、働き手、後継者を増加させなければ農業の存続すら危ぶまれる状況です。
早急に、農業を働き甲斐のある人間らしい仕事として位置づけを向上させるとともに、就業に必要な技能が習得でき、その後の就農まで支援できる制度の充実と拡大が必要です。
これらは、すでに取り組みが進められていますが、まだまだ不足している状況です。官民一体となって課題に取り組み、10年後には全て解決しこのターゲットを達成できていることを期待しています。
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