JAの活動:今さら聞けない営農情報
有機農業とは35【今さら聞けない営農情報】第154回2022年6月18日
令和3年5月12日に決定された「みどりの食料システム戦略」では、有機農業の推進が大きな目標となっています。有機農業に取り組むあるいは拡大するためには、有機農業についてよく理解する必要があり、本稿では、その大元となる有機JAS規格について解説しています。過去3回(N0.137、No.138、No.139)に渡り、別表2の有機栽培で使用できる農薬等資材の概略をご紹介しました。現在、別表2で示された資材を使用する際の留意点を、別表2に掲載されている順番に沿って連番で紹介しています。
24.展着剤
展着剤は、農薬と混用して使用され、農薬成分の「作物や病害虫の表面への付着性」や「拡展性(表面での拡がり)」および「固着性(防護壁をつくる)」を良くするために使用されます。一般に作物や病害虫の表面は、ワックス層で覆われていたり、毛が生えていたりするので、散布された農薬が表面で弾かれてうまく付着しないことがよくあります。長ネギや稲、かんきつ類の葉などは散布薬液が付着しにくい作物の代表です。
付着しにくいものに散布しても、せっかくの成分が流されてしまっては無駄になりますので、それを避けるために展着剤が使用されます。
有機農産物でも同様で、付着しにくい作物に使用する場合には展着剤を使用した方が効果も安定することが多いようです。ただし、有機農産物の場合は、使用できる展着剤は、有効成分が天然由来の原料からつくられたカゼインかパラフィンに限られます。現在、有機農産物適合資材としてリストに掲載されているのは、パラフィンが主成分の「アビオン-E」のみです。同資材は、果樹や茶、野菜、小麦などに使用できますが、それぞれで使用濃度が異なりますのでラベルを良く読んで用法どおりに使用して下さい。
25.二酸化炭素剤
害虫も呼吸していますので、酸素が無いと生きていけません。なので、害虫がいるところを二酸化炭素で充満させれば、害虫は窒息して死滅します。ただし、致死に至らせるには高濃度で長時間が必要となり、コスト面を考慮しても、個人使用ではなく、輸出用くん蒸倉庫など密閉できる施設で大量の農産物を一度にくん蒸するような場合に向いています。主にカイガラムシ類やメイガ、ヤガ、ゾウムシなどに効果があります。
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