JAの活動:JA新組合長に聞く
【'24新組合長に聞く】JA根上(石川県)角越茂樹組合長 「加賀丸いも」の生産拡大へ2024年6月18日
役員の改選期を迎え、全国のJAで新しい組合長が誕生している。折しも「基本法」(食料・農業・農村基本法)が25年ぶりに改正となり、これからの農業の方向が示されたが、具体的な施策はこれから。一方でJAグループは、今年10月の第30回JA全国大会を控え、いま組織協議が進んでいる。この重要な転換期に農業・JAについてどのようなビジョンをもってJAの運営に臨むか。石川県JA根上の角越茂樹組合長に聞いた。
JA根上代表理事組合長
角越茂樹氏
令和9年4月を目標とする加賀地区6JAの合併に備え、経営をスリムにするなど任期中は計画的に経営改善に取り組む期間と考えています。当JAは「食と農を基軸とした地域に根ざした協同組合」を目ざし、農業者の所得増大、農業生産の拡大、地域の活性化に取り組んできましたが、多くの課題に直面しています。
管内の農業も生産者の高齢化が進み、水稲は担い手不足で、水田を貸し出す農家が増えています。そうした水田の集約を進めていますが、面積が増えると機械投資が増え、今の米価水準では経営を悪化させるだけです。JAも別会社をつくって引き受けていますが、JAの役職員の労力だけでは限界があります。今のところ集落機能を維持できる集落営農の育成に力をいれているところです。
地域ブランドの「加賀丸いも」は、手間がかかり一時期に比べると栽培が減っていますが、消費者の人気が高く、若い農業者の栽培が増え、JAでも試験栽培にするなどで支援しています。隣接のJAでも栽培しており、合併を機に生産・販売体制を強化したいと考えています。食料・生産コストを反映した価格の実現が国の政策課題になっていますが、価格は農業者のやりがいです。ぜひとも実現してほしい。
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