天気予報で食品ロス減らす 日本気象協会2014年10月10日
一般社団法人日本気象協会は、食品メーカー、卸売・小売業者と連携して、天気予報から食品の需要予測を割り出し、食品ロスの削減や省エネ物流を実現しようという試みをスタートする。10月9日に発表した。
食品の物流は、製造、卸、小売など各社が独自にPOSデータなどのビッグデータを使って需要予測を行っているのが一般的だ。今回の試みは、そうしたデータに同協会が気象情報を加えて高度な需要予測を行い、各社にデータを提供しようというもの。同協会によれば、こうした異業種間で気象情報を共有する試みは業界初だという。
これにより、綿密な生産計画を立てて食品ロスを減らすとともに、廃棄や返品、回収にかかる輸送量を減らしCO2を5%減らすことをめざす。
26年度は、日持ちしない冷蔵食品の代表である「豆腐」と、特定の時期に需要が集中する季節商品の定番である「麺つゆ・鍋つゆ」の2品目に絞り、関東地域を対象に事業を実施。豆腐は1日1回、麺つゆ・鍋つゆは1週間に1回、日本気象協会がデータを取りまとめ、メーカー、卸、小売、などに情報提供する。
27年度以降は、対象商品を食品に限らず、気象条件によって廃棄や返品ロスなどが生じているすべての商品に拡大し、対象地域も全世界に広げる予定。同協会では、「各流通段階で適正な在庫を確保することにより商品の安定供給が可能になり、最終消費者もメリットを得られる」とコメントしている。
(上イラストは、本事業の概観図。日本気象協会の発表資料より)
(関連記事)
・食品産業もったいない大賞 今年の募集スタート(2014.10.01)
・複数年産米コメ市場の設立へ 国産米使用推進協(2014.09.18)
・米2800kgを福祉施設へ寄付 コープみらい(2014.04.25)
・年間の食品廃棄物191万トン(2014.04.02)
・食品ロス削減に向けて、国民運動展開 農水省(2013.10.28)
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日