「農村破壊の政治、転換を」 新潟で「百姓一揆」デモ 雨ついて農家ら220人2025年6月16日
新潟県の農家ら220人が6月14日、「新潟百姓一揆」のトラクターデモを行った。あいにくの雨の中、「未来の子どもに国産残そう」「小○(こまる)百姓一揆」などのノボリ旗を掲げたトラクター8台、軽トラ35台に徒歩のデモが続いた。
米どころを支える農家、農村を守ろうとトラクターでデモする新潟「百姓一揆」の参加者ら
(6月14日、新潟県長岡市)
主催したのは新潟百姓一揆実行委員会。参加者らは「みんなで守ろう 日本のお米」「農業守ろう、農村守ろう」「新潟県は米どころ」などと唱和しながら、長岡市のショッピングモール周囲を行進。その後、まとめの集会を持った。
実行委共同代表の一人、米農家の天明伸浩さんは「備蓄米をあれだけ出し輸入米も入れて、政府は農村を破壊しようとしている。これでは大規模農家もやっていけない。人々が幸せに暮らせる新潟を作り、未来を変えるのはここに集まった人たちだ」と訴えた。
令和の百姓一揆の会の菅野芳秀代表も山形から駆け付け、「日本の米作りの横綱、新潟が立ち上がった。3月30日の『一揆』の第2陣だ。農政を抜本的に変えていく気概で頑張ろう」と呼びかけた。南魚沼から軽トラで参加した農家は「これが最後のチャンスになる。消費者と一緒に声を上げ、農政を転換したい」と語った。
決 議 文
米や農産物の価格は下がり続けてきました。そんな厳しい中でも、新潟の百姓は精一杯頑張ってきました。大農も小農も、この厳しい経営環境の中でも歯を食いしばって米や農産物を作り続けてきたのです。
そんな頑張りで守ってきた新潟の農村ですが、人口は減り続けて将来展望が開けません。農作業をやっている人々の年齢は上昇を続け、百姓の減少によって、ついに米不足になる事態になりました。さらに新潟の農村地帯の子どもたちの減少は目を覆いたくなるような状況で、あちらこちらで学校の統廃合が進んでいます。このまま進んでいけば農村の将来はどうなるのでしょうか?
この農村の厳しさの根本には、多くの百姓が農業で食っていけない現実があります。中でもこの30年間、米価は下がり続け、農産物の値段が安くされてきました。この期間には、経済効率最優先で、労働者の賃金も安く抑えられ、非正規労働者も増えて、人々の暮らしが不安定になりました。百姓も市民も暮らせない現実が、令和の米騒動を引き起こしました。
また備蓄米を21年度産まで71万放出しますが、本来の備蓄の目的を全く無視した政策です。これが秋の米価の下落に続けば大変です。
経済効率最優先ではなく、「命と繋がる農業・人々の暮らし」を優先した社会を作ることを目指して、今日米どころ新潟で『令和の百姓一揆』を起こします。新潟の地から、農民も市民も共に安心して暮らせる社会を作る運動を起こそうではありませんか!
以上決議する
新潟百姓一揆 令和7年6月14日
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