梅雨入りで水稲イモチに要注意2018年6月14日
・病害虫発生予報第3号を発表
農林水産省は6月13日、「平成30年度病害虫発生予報第3号」を発表した。
向こう1か月の主な病害虫の発生予察情報(発生予報)については次の通り。
【水稲】
いもち病(葉いもち)の発生が、北陸、近畿および九州の一部地域でやや多くなると予想されている。梅雨時期に入り、断続的な降雨がある場合には同病に感染しやすい条件となるため、急激に発生するおそれがある。
縞葉枯病は、ヒメトビウンカによって媒介されるウイルス病だが、ヒメトビウンカのウイルス保毒虫率が高かった北関東の一部の地域では、今後の発生が多くなると予想されており、茨城県では注意報が発表されている。
【野菜・花き】
キュウリでは、べと病の発生が北陸および四国の一部地域で多くなると予想。ネギでは、アザミウマ類の発生が南関東および四国の一部地域で多くなると予想されており、徳島県では注意報が発表されている。アブラナ科野菜では、コナガの発生が東北および北陸の一部地域で多くなると予想されている。
【果樹】
(ナシ)
黒星病の発生が南東北および北陸の一部地域で多くなると予想。梅雨時期に入り、同病の発生に好適な条件となることから、発生状況に注意が必要。
(ブドウ)
ベと病の発生が東海および北九州の一部の地域で多くなると予想されており、愛知県では注意報が発表されている。梅雨時期に入り、同病の発生に好適な条件となることから、発生状況に注意が必要。
(モモ)
せん孔細菌病の発生が南東北、北陸、東海、近畿、中国および四国の一部地域で多くなると予想されており、福島県では5月末に注意報が発表されている。園地によっては、すでに幼果での発病も確認されている。梅雨時期に入り、同病の発生を助長する気象条件となるため注意が必要。
(リンゴ)
黒星病の発生が北海道および北東北の一部地域で多くなると予想されており、青森県では注意報が発表されている。梅雨時期に入り、同病の発生に好適な条件となることから、注意が必要。
(茶)
炭疽病の発生が近畿および北九州の一部地域で多くなると予想されている。梅雨時期に入り、同病の発生に好適な条件となるため、園内をよく観察し、同病の発生状況に応じて適期の防除を実施すること。
【果樹共通】
果樹カメムシ類の発生が、北東北、東海、近畿、中国、四国および九州の一部地域で多くなると予想されている。また5月中旬以降、岐阜県、三重県、滋賀県、山口県および香川県では、山林などの越冬場所における調査や予察灯への誘殺数などから「越冬成虫の発生量が多い」として注意報が発表されている。同虫は気温の上昇ともに餌を求めて園地に移動し、モモやナシなどの幼果に被害を与える。
(関連記事)
・【現場で役立つ農薬の基礎知識2018】水稲の本田防除 計画的予防散布で確実に防除(18.06.06)
・30年度病害虫発生予報で第1号を発表(18.04.19)
・水稲主要病害虫に防除効果「ルーチンブライト箱粒剤」発売 バイエルクロップサイエンス(株)(18.04.04)
・新規水稲育苗箱用殺虫殺菌剤「ハコナイト粒剤」を発売 住友化学(18.03.16)
・【水稲育苗期と初期防除のポイント】健苗育成を心掛け、初期防除の徹底を(18.03.09)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(173)食料・農業・農村基本計画(15)目標等の設定の考え方2025年12月20日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(90)クロロニトリル【防除学習帖】第329回2025年12月20日 -
農薬の正しい使い方(63)除草剤の生理的選択性【今さら聞けない営農情報】第329回2025年12月20日 -
スーパーの米価 前週から10円上がり5kg4331円に 2週ぶりに価格上昇2025年12月19日 -
ナガエツルノゲイトウ防除、ドローンで鳥獣害対策 2025年農業技術10大ニュース(トピック1~5) 農水省2025年12月19日 -
ぶどう新品種「サニーハート」、海水から肥料原料を確保 2025年農業技術10大ニュース(トピック6~10) 農水省2025年12月19日 -
埼玉県幸手市とJA埼玉みずほ、JA全農が地域農業振興で協定締結2025年12月19日 -
国内最大級の園芸施設を設置 埼玉・幸手市で新規就農研修 全農2025年12月19日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】「経済関係に戦略性を持ち込むことなかれ」2025年12月19日 -
【農協時論】感性豊かに―知識プラス知恵 農的生活復権を 大日本報徳社社長 鷲山恭彦氏2025年12月19日 -
(466)なぜ多くのローカル・フードはローカリティ止まりなのか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月19日 -
福岡県産ブランドキウイフルーツ「博多甘熟娘」フェア 19日から開催 JA全農2025年12月19日 -
α世代の半数以上が農業を体験 農業は「社会の役に立つ」 JA共済連が調査結果公表2025年12月19日 -
「農・食の魅力を伝える」JAインスタコンテスト グランプリは、JAなごやとJA帯広大正2025年12月19日 -
農薬出荷数量は0.6%増、農薬出荷金額は5.5%増 2025年農薬年度出荷実績 クロップライフジャパン2025年12月19日 -
国内最多収品種「北陸193号」の収量性をさらに高めた次世代イネ系統を開発 国際農研2025年12月19日 -
酪農副産物の新たな可能性を探る「蒜山地域酪農拠点再構築コンソーシアム」設立2025年12月19日 -
有機農業セミナー第3弾「いま注目の菌根菌とその仲間たち」開催 農文協2025年12月19日 -
東京の多彩な食の魅力発信 東京都公式サイト「GO TOKYO Gourmet」公開2025年12月19日 -
岩手県滝沢市に「マルチハイブリッドシステム」世界で初めて導入 やまびこ2025年12月19日


































