庄内地域でトルコギキョウえそ輪紋病確認 山形県2020年11月27日
山形県病害虫防除所は、トルコギキョウにアイリス黄斑ウイルスによるトルコギキョウえそ輪紋病を確認し、特殊報第2号を11月25日に発令した。
葉のえそ輪紋
7月下旬、庄内地域のトルコギキョウ施設栽培で葉にえそ輪紋や不定形えそ斑、茎のえそ条斑、花茎の屈曲を伴う症状を示す株が確認された。
これらの症状はウイルス病によるものと疑われたため、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構遺伝資源センターに同定を依頼したところ、RT-PCR法による検定の結果、アイリス黄斑ウイルスによるトルコギキョウえそ輪紋病と判明した。
ウイルスを媒介するネギアザミウマこのウイルスによる病害は、平成8年に千葉県のアルストロメリアで初確認され、これまでトルコギキョウ、ネギ、タマネギ、ニラ、テッポウユリ等全国32の都府県で発生が報告されている。東北地域では、平成19年に秋田県、宮城県、福島県のトルコギキョウ、平成24年に岩手県のトルコギキョウで確認されている。
この病の特徴として、株の中位~上位葉にえそ輪紋やえそ斑点、茎のえそ条斑が生じるほか、葉の黄化や萎縮、茎の屈曲がみられる。ミカンキイロアザミウマが媒介するトマト黄化えそウイルスやインパチェンスえそ斑紋ウイルスによる葉の病徴と酷似しているため、病徴だけでの判別は困難としている。
このウイルスは、トマト黄化えそウイルスやインパチェンスえそ斑紋ウイルスと同じTospovirus属に属し、ネギアザミウマによって媒介される。ネギアザミウマは、幼虫時に感染植物を吸汁することでこのウイルスを獲得し、終生伝搬能力を保持するが経卵伝染はしない。汁液による接触伝染の可能性は低く、種子伝染、土壌伝染は報告されていない。宿主植物は、ユリ科をはじめとする17科40種以上で感染が報告されている。
防除対策では、このウイルスを媒介するネギアザミウマの防除の徹底を促している。具体的な対策は次のとおり。
(1)施設内にアザミウマ類が侵入するのを防止するため、施設の出入り口や側面を寒冷紗や防虫網で被覆する。
(2)施設内に新たな苗を持ち込む場合は健全な苗を選び、アザミウマ類の寄生の有無を十分に観察する。
(3)青色粘着板を用いて媒介虫の発生を観察し、発生初期の防除に努める。
(4)ほ場内外の雑草や不必要な花き類等は、アザミウマ類の増殖源となるので、速やかに除去し適切に処分する。
(5)発病株は伝染源となるので見つけ次第抜き取り、施設外に持ち出して適切に処分する。
(6)抵抗性害虫出現防止のため、同一系統薬剤の連用を避ける。
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